Comet C/2023 P1 NISHIMURA  西村彗星の画像はネットで楽しませていただきました。今までは早朝のみでしたが夕方に見られるようになりましたので自身でも確かめたく近くの地平線を見通せる場所へ。この日が日没時刻と薄明時間の関係からベストなタイミングであり、西空に集中しました。

双眼鏡も使用しましたが空が明る過ぎて彗星は確認できませんでした。一方、撮影の方は、BENRO POLARISを利用し彗星を導入、EOS-M6焦点距離200mmのレンズの画角に入っているはずとの認識で撮影を開始。POLARISのアライメントは月齢2.3で実施、その後、携帯アプリで彗星の赤経/赤緯を確認しそれを入力して導入。ピントは事前に月で合わせました。

撮影条件の設定は感度、シャッター速度と変化させましたが、ISO-100、5秒でも真っ白、彗星が沈んでしまう時間との競争で、結局ISO-100 f/6.3 200mm 2秒の条件にしました。

現地日没は17:47、薄明が残る中18:19~18:22に22枚を撮影。上記の条件でも最初の10枚以上は明るい空のみで何も写っていませんでしたが、18:21以降の5枚の画像をあぶりだしたところ、淡い光点が現れました。高度はステラナビゲータで4.5°でした。

画像1に夕空の西村彗星を示します。5枚をDPPにより彗星基準として加算平均処理しています。中央の光る点が彗星です。まずは何も見えないより写っただけでも良しとの想いです。この画像は3,984×2,656の原画像から中央部を2,400×1,600サイズに切り取ったものです。

さらに2倍、4倍と拡大し、それぞれ画像2および画像3に示します。

参考に上記画像がどの程度の拡大で表示されているのか同焦点距離で彗星撮影10分前に撮影した月の原画像から同様サイズ2,400×1,600に切り取った画像、それと2倍、4倍の画像を比較のため画像4に示します。写野の大きさ、画像の大きさの感覚がつかめると思いました。

薄明が消えるのを期待しながらの短時間との勝負、それにしても空は明るすぎ、ステラナビゲータによれば彗星の明るさは3.0等と表示、以後、日没との関係(太陽と共に沈む傾向になる)および明るさから夕方に写せる可能性はここ2,3日でしょうか。

画像1 夕空の中の西村彗星C/2023 P1 2023/09/17 18:21 EOS-M6 f/6.3 200mm ISO-100 2秒 BENRO POLARIS 5枚の加算平均スタック

画像2 夕空の中の西村彗星C/2023 P1 2023/09/17 18:21 画像1の中央部の彗星を2倍に拡大

画像3 夕空の中の西村彗星C/2023 P1 2023/09/17 18:21 画像2の中央部の彗星を2倍に拡大

画像4 月齢2.3 2023/09/17 18:10 EOS-M6 200mm f/6.3 1/20秒 10枚のスタック(画像1~画像3の同倍率表示)