一昨日は10日間ぶりに晴れた夕空になりました。Seestar-S50(S30が登場しますので区別)を早速にC/2023 A3彗星を見たいので向けました。この日は強風下で天気予報では10m/sでしたのでブレ防止のため傘を持参(Seestar-S50の風上に開いて防風?、これ有効でした)。それでも10秒露出ですのでFITS画像の中にはブレた画像が含まれていました。

Sirilで66枚のFITS画像を恒星位置基準および彗星位置基準でスタック処理した画像を以下に示します。

画像1にスライダー表示に示します。あわせて、参考にこの2枚を並べて一枚にして画像2に示しておきます。恒星位置基準のスタックでは彗星が長くなってしまいます、逆に彗星位置基準にスタックすると恒星が線状光跡になってしまいます。彗星が撮影時間中にも移動しているためです。

画像1 C/2023 A3 Tsuchinshan-ATLAS彗星 Seestar-S50 2024/10/30 18:41~ 恒星位置基準と彗星基準

画像2 C/2023 A3 Tsuchinshan-ATLAS彗星 Seestar-S50 2024/10/30 18:41~ (左)恒星位置基準と(右)彗星基準のスタック画像

前回の撮影は10月20日(No.1381およびNo.1382)、それから彗星は地球からの距離約0.60 auから0.92 auと0.32 au(約4800万km)も遠ざかりました。10日間で地球・月との距離の120倍か、速いなぁと。そのため、明るさも急減しましたがSeestar-S50では見えます。

春にNo.1330のように太陽に近づく時点を撮影しましたが明るさはステラナビゲーターで10等級程度でした。このため、11月中であれば望遠鏡によれば観測、撮影もその程度の明るさであれば可能でしょう。楽しみます。