ここしばらく月の画像の投稿が続きますが、今回は上空約36,000km(ISSの90倍)の人工衛星ひまわり8号に写った画像です。久しぶりに満月近くの月が写り込みました。ひまわり8号は元々気象衛星ですので地球の画像がメインになりますが、その背景のほんのわずかな宇宙空間の隙間に天体が稀に写り込むことを楽しみにしているのです。ひまわり8号は天気予報だけではなくて先月01/15のトンガ火山爆発による津波?(潮位変化)では画像データが現象解明に役立てられましたね。

今月の満月は2022/02/17 01:57 JST 月齢15.5で、その一日後の2022/02/18 13:00頃の月齢16.9がひまわり8号の画像に写っていました。情報通信研究機構(NICT)から画像をダウンロードし、明度を上げて明るく処理した地球画像、その右上の月の画像を画像1と画像2に示します。画像2は月の部分を拡大表示したもので、ベーリング海に浮かぶ月になります。特集、参考記事の特にNo.555のように満月近くが滅多に写ることはありませんので、今月はラッキー月だと思います。

画像1 2022/02/18 13:20のひまわり8号の画像 ベーリング海に浮かぶほぼ満月

画像2 月を拡大

今月の月は02/19にも写っているのが確認されましたがスキャンずれや地球の裏側に隠れて完全な月の形で写っていたのはこの日のみでした。写っていたのは12:50から10分間隔で13:20までの4枚です。このうち12:50の月の上部は撮影範囲内から外れて少し切れてしまいましたが、それ以後、ひまわり8号からは地球の背景に隠れることもなく連続で観えていたと思われます。

画像3 ひまわり8号による月が観えた4枚の比較明合成した画像。地球表面上の雲の様子は30分間の重なり表示