ここしばらく晴れる夜空が続かない。その間にトイ望遠鏡を入手したり、アプリの試用などして過去の画像の処理などで楽しんでいます。
さて、5月に入り、中旬以降には土星が深夜に南東の空に見えるようになります。ここで土星の環が気になりました。だいぶ前の記事になりますがNo.1060等に見かけ上、環が消失する時期についてまとめました。それによればいよいよ来年2025年が該当年になるのですが、それを改めて再確認。
土星の撮影写真は今年になって例がほとんどありません。それは土星の合の前後ですので太陽と同じ方向に位置するため昼間の明るい空なので見えないためでしょう。それでもAstroArtsのギャラリーで2024/01/04撮影の一枚、あるいは最近、SNS “X”で2024/04/19の画像を見かけました。自身の撮影記録ではNo.1248に示したように2023/11/22以後はありません。望遠鏡ではないので明るく視直径も大きめでないと注目しません。SNSの公表例では良く撮ったものだと感心しました。
土星の環の見どころとして以下に列挙しました。ステラナビゲータ12および上記No.1060を参考にしたものです。参考のため明るさ、視直径も付記しました。なお、土星の環の消失のタイミングは旧バージョンに比べてステラナビゲータ12では改良され正確に表示されることを確認しました。
1.土星の合 2024/03/01 00:28 見えません
2.西矩 2024/06/12 09:11 深夜~早朝に見えます
3.2024年の環の最細の日時 2024/06/25 深夜~早朝に見えます 1.1等 17.7″
4.東矩 2024/12/08 09:45
5.環の消失(地球から見て環が完全水平) 2025/03/24 日中の明るい空の中 1.2等 15.7″
6.環の消失(太陽から見て環が完全水平) 2025/05/07 夜明け前短時間に 1.2等 16.2″
7.2025年の環の観測可能最細日時 2025/11/24 夕方~深夜にかけて見えます 1.0等 18.2″
ステラナビゲータ12で確認しましたが5月中旬以降、夏にかけてしばらくは、ほどほどの細い土星の環が見えると思います。画像1に2023/11/22にCOOLPIX P1000で撮った土星(0.8等 17.2″)と比べるようにして、今年の最も細く見える環の土星、来年の環消失の土星、およびその年の観測可能な最細の環の土星の4枚を並べて示します。P1000による画像以外はステラナビゲータ12によるシミュレーション画像です。
来年の環消失土星は日中ですので詳しい方の撮影例を期待します(成功される方がいらっしゃるとの想い)。その年末にはかなり細い環の土星が夜空で見られます。それを楽しむためにも今年の細い環の土星は見ておく必要があるでしょう。
画像1 土星の環の変化に注目
本投稿のタイトル画像も参考に載せておきます。ステラナビゲータ12によります。
画像2 土星の環シミュレーション ステラナビゲータ12による