一昨日になってしまいましたが、当日の早朝に部分月食があり、その半日経過後、東の夕空に昇ってきた月齢14.7および木星を撮影。横並びがとてもキレイでした。今回は20分間眺めながら全て4K動画撮影によります。

1. 月と木星

画像1に月と木星。静止画でもかなりの枚数を撮ったのですが、結局、4K動画から選び出した一フレームを。両天体の高度は当地で同じ29.2°、見かけ上、もう少し近くに寄って欲しかった、離角は約3.8°でした。

画像1 月齢14.7および木星 2023/10/29 19:32 COOLPIX P1000 4K動画からひとコマピックアップ

月の模様と木星の光を同時に表現できる撮影は難しい。月の模様を目立たせれば木星は暗くなってしまい、逆に木星を浮かび上がらせると月は白くなってしまいます。このため撮影枚数が増えてしまいます。今回、その前者、後者の二枚を重ね合わせたキレイな合成画像にしようと思いましたが、両天体とも明るいので一枚撮りの方にこだわり、明度、コントラスト調整はしたものの両天体が見えるようにしました。月はこのままにして木星のガリレオ衛星も浮き出させるといったわがままは無理、全てがそれらしく見えるようにするには合成しかなさそうなので止めました。

2. 木星とガリレオ衛星

画像2に少し焦点距離を小さくして撮影した木星とガリレオ衛星を示します。この画像は4K動画からのスタック画像です。木星の右上から順にガニメデ、イオそのすぐ左にエウロパ、その下の方にカリスト。

画像を拡大すると相対的にカリストがやや暗めで小さく見えました。参考に直径と視等級をWikipediaから引用。衛星の大きさではなくカリスト表面自身が暗いためでしょうか。

イオ   3,632km 5.0
エウロパ 3,138km 5.3
ガニメデ 5,262km 4.6
カリスト 4,820km 5.7

関連してほんのり光房様の記事「木星の衛星が正三角に並びました」2023/10/30投稿を拝読。衛星が正三角形の並びについて記述されていましたが、この中で最初の木星とガリレオ衛星の画像が気に入りました。正三角形配置はもちろん、見事に実像として上記衛星データと対応して見えていることを確認させていただきました。

画像2 木星とガリレオ衛星 2023/10/29 19:41 COOLPIX P1000による4K動画からスタック画像

3. 月と木星の拡大撮影

ついでに月と木星を大きく写し、並べたのが画像3です。月に関しては南北を縦軸に概略合わせ画像4に示しておきます。木星は11月3日に衝を迎えます。

画像4を拡大するとフンボルト海が月の周辺に見え、そのリム部を時計回りに見ていくとガウス、縁の海、スミス海、それに今回はフンボルトクレーターがクッキリと見えました。ちょうど太陽光の当たり方が良いのかクレーターがたくさん見えて得した気分。

画像3 月齢14.7および木星 COOLPIX P1000による4K動画撮影から月:2023/10/29 19:48, 木星:2023/10/29 19:46

画像4 月齢14.7 2023/10/29 19:48 COOLPIX P1000による4K動画から