同一秤動の満月と上弦を重ねた合成画像、マジックムーンの材料として特集、参考記事にある「MagicMoon マジックムーンについて(満月と半月の合成写真の組合せ)」の表のとおり05/26、05/27および05/28が上弦側の撮影チャンスでした。これを逃すと今年は年末まで待たねばなりません。この三日間の内、05/27が晴れました、前後の二日間は晴れず撮れませんでした。
当日は高度のある上弦でシーイングも良く、また、月面X、月面LOVEが見える最適な撮影日になりました。月面文字等については既にNo.1177にまとめています。
この上弦に対する組合せ用満月の候補は上記リンク先の関連表に2022/01/17、2022/01/18、2023/03/07と三日間。このうち、クリアに撮れていた2023/03/07の画像と重ねることにしました。
それぞれの満月および今回の上弦の画像は文末補足欄に添付しておきます。
下記は月齢表示以降、地心距離 測心距離 視直径 地心秤動経度、緯度 測心秤動経度、緯度を示します。
満月 2023/03/07 19:46:21 月齢15.2 40.1万km 39.8万km 30.0′ -3.3° -5.1° -2.5° -4.9° (満月は2023/03/07 21:40)
上弦 2023/05/27 19:59:29 月齢7.8 40.3万km 39.8万km 30.0′ -2.5° -5.8° -2.6° -5.3° (上弦は2023/05/28 00:22)
画像1に重ね合わせた画像MagicMoonを示します。満月と上弦の重み付けを4:6にした場合です。コントラスト、明度を調整すると益々幻想的な月になるはずです。地球照ではありません、合成画像です。月面Xも月面LOVEも見えてかつMagicMoon、良い画像になりました。特に今回は’E’の文字が良く見えています(文字の向きは反対)。
画像1 MagicMoonマジックムーン 2023/03/07の満月と2023/05/27の上弦を加重平均処理4:6にした場合の画像
この2枚の画像の加重平均処理の際に重み付けを10%毎に変化させた場合の画像を動画1に示します。GIF画像です。動画1はファイル容量の関係から縮小していますが、秤動によるズレはほとんど見えない(気が付かない)と思います。
画像2 満月と上弦の合成重み付け変化に対応した画像
特に満月と上弦の右側半月部分に注意して比較してもほとんどその差は判別できないでしょう。しかし補足欄の画像A-3で比較するとわかりやすくなります。フリーハンドによる画像調整ですのでわずかなずれは仕方がありません。
マジックムーンについてほんのり光房様も「上弦前の月に月面X&LOVE、マジックムーン再び」の中で画像が掲載されていました。ブログの管理者である久保庭様には満月と半月の同一ひょう動値の組合せを教えていただいています。この記事では満月を去年の2022/01/18にした場合を例にされています。望遠鏡による画像だと思いますので詳細画像として月面文字ばかりでなく、ハドレー谷、ハドリー山の左に見える横型ハートマーク等、満月の画像では見られないはずの部分までもが詳細に立体的に見えるところが素晴らしい。
補足
画像A-1に満月、画像A-2に上弦の原画を示します。その比較用スライダー表示を画像A-3に示します。
画像A-1 月齢15.2 2023/03/07 19:46:21 COOLPIX p1000
画像A-2 月齢7.8 2023/05/27 19:59:29 COOLPIX P1000
画像A-3 画像A-1と画像A-2のスライダー表示による比較