当日は東の空に昇り始めた満月(満月時刻は15:55、当日は月食、国内では月が見えた頃に月食はほぼ終了)、続いて南、西の空に向けるとシリウス、オリオン座、木星他が目立ちました。

満月でも部屋から撮ろうかと思いましたが、全天晴れている空なので、Seestar S30を持ち出し、空を眺めながら、撮影を楽しむことにしました。満月は高度も低いので後回しにしてオリオン大星雲、馬頭星雲、ベテルギウスを。途中、近くでお世話になっている方と出会い、数十分ほど天体について談義。おかげて撮影しながら1時間半ほど天体観測を楽しみました、以下にまとめます。

1. M42オリオン大星雲およびIC434馬頭星雲

月や太陽と同じように何度撮っても楽しめます。空を見上げれば宇宙、だから撮るだけ。画像1はM42オリオン大星雲とIC434馬頭星雲です。

これらは過去に撮った画像と比べてクリアに簡単に撮れてしまうことに毎回驚きます。以前の赤道儀に載せて極軸合わせ、天体導入、さらに撮影条件もISO感度、絞り、シャッター速度を選択確認している間に撮影画像が得られてしまう、画像処理の手間も少なく、こんな簡単で良いのだろうかと思ってしまいます。S30が何をしているか以前の手動による操作、撮影を思い出しながら類推するのも楽しいものです。

画像1 M42オリオン大星雲およびIC434馬頭星雲 Seestar S30 2025/03/14撮影

2. ベテルギウス

オリオン座のα星ベテルギウスは以前の減光情報から興味を持ち「No.1039 ひまわり8号によるベテルギウスの減光画像比較 2019/11~2020/03(追加)」のようにその兆候がデータで見えないか検討したことがあり、時々それを思い出して赤い星を撮影します。この星が超新星爆発の話題もあり、どのように明るく見えるのかと想像するとますます興味深々。爆発したとして距離が548光年(wikipedia)、その548年前の光だと思うと不思議にさえ感じます。とにかく赤い光です。

Betelgeuse

画像2 ベテルギウス Seestar S30による 2025/03/14

3. 満月:月齢14.5

当日は皆既月食でしたが日本では月の出の時刻がほぼ月食の終了と同じになってしまいましたので観測はできませんでした。参考に過去に撮影した月食の画像をリンク付けしておきます。

当日のほぼ満月を画像3に示します。月食終了後の画像でもあり地球の影がどの程度離れていたかステラナビゲータで確認してみました。地球の影に入れば月食なのですが残念。

国内では2025/09/08に皆既月食がありますが皆既食は02:31~03:53です。

念のためとひまわり9号の画像で満月が写っているか確認しましたが、写っていたのは2025/03/14 11:00のみの一枚。左側のインドの近くに写っていましたが、スキャンずれと一部撮影対象枠外になってしまい、まともな画像にはなっていませんでした。

画像3 ほぼ満月(月齢14.5) 2025/03/14 Seestar S30による