近日点2025/01/13 19:17 JSTを通過し遠ざかる彗星アトラスの日中の撮影を試みました。ステラナビゲータによれば撮影時点(11:48~11:57)で日心距離は0.13 au、太陽との離角は7.5°、明るさは-3.6等級です。
前日の試写により感度、シャッター速度および焦点距離等の撮影条件が把握できたので撮影は15分程度で完了。太陽に近いのでとても危険ですが、以前に日中の水星および金星の撮影経験もあり、直視厳禁、カメラレンズ内に太陽光を当てないように等注意しました。
撮影方法は、BENRO POLARISにP1000を載せ、ND-100000フィルターを付けた状態で太陽を導入、キャリブレーション、カメラの焦点距離およびフォーカスを調整した後、その時点での赤経、赤緯を入力しアトラスを導入、太陽光がレンズに当たらないように遮った後にフィルターを外し撮影を開始。部屋から窓を開けての撮影です。
静止画とは別に4K動画(20秒間)も撮影。ここでは動画から得られたスタック画像を示します。動画をPIPP処理してフレームを取出し、その中に写っている彗星が浮き出るように調整後、スタック。いつものAutoStakkert!3では彗星がランダムに重なる画像になってしまいましたのでRegiStaxを利用。途中、画像中にキラキラ輝く宙に舞っているほこり?が写ったフレームが70枚近くありスタックエラーの原因になりましたので削除。
結果を画像1に示します。尾が薄く、彗星らしく写っています。画像2には撮影時刻よりも3時間ほど前のSOHO C3画像(撮影時刻ではほぼC3画像の端の画角位置にっなてしまったので)を示します。それと比べると迫力に欠けますが昼間でカメラのみで撮れたことに満足です。
彗星は明日01月16日同時刻では-2.2、明後日は-1.1等と表示され急速に明るさが減じます。Seestar S50で今週末まで夕方にわずかなチャンスがあるかどうか挑戦できればと思いますが17時過ぎの10分程度では無理かもしれません。
画像1 彗星C/2024 G3 ATLAS 2025/01/15 11:57 JST COOLPIX P1000 ISO-125 f/8 6,000mm相当 1/2500s 4K動画からのスタック画像 画像調整して浮かび上がらせています
画像2 上記撮影時刻に近い(約3時間前) 2025/01/15 00:18:10 UT(2025/01/15 09:18:10JST)