ひまわり9号の地球の背後に今夏、金星が写り始めたのはNo.1189に示したように07/23からです。金星は三日月状に写っています。内合が08/12で、さらに細くなり、見かけ上太陽に近づきます。内合通過後にひまわり9号は金星を捉えられるのか、その光る点はどんな形か、興味があります(写らない事には確かめようがありませんけれど)。
毎朝、金星探しが日課になってしまいましたが、連日写っています。NICT:情報通信研究機構によるデータベースから07/23~07/27までの画像を少し整理しました。全部で9枚写っていました。これらを比較明処理し、かつ白枠の撮影範囲を加え画像1に示します。9枚の画像の同日撮影時刻が地球の左右に写っている差が10分~40分とばらついていたため、金星が範囲内の有無、位置と時刻との関係を改めて確認しようと思いこのような画像にしました。白枠は今年春分の日に近い太陽が地球背後の中央を横切る際に写った撮影範囲を基にトレースしたもの。ここでは2023/03/23 00:20、00:30、22:40の三枚の画像を利用しました。
画像1でも拡大、明度調整すると光る点、金星を確認できるのですが、画像2に金星が写っている個所と合わせて時刻の関係を表示しました。画像3の上段は地球北極位置よりも左側に写っていた金星、下段は右側に写っていた金星を示します(画像2の中央の画像を拡大)。
画像2および画像3から、今までの情報から予想はしていたのですが、時刻との対応もランダムではなくて、きちんと10分間隔で撮影した画像であることを確認しました(最初にこんなにバラバラに写るのかと思ってしまいましたので改めて再確認したものです)。全て写っている金星はスキャン範囲内にあり、同日の左右同士の撮影時間差は10分間隔の倍数と対応しています。L1とR1の時間差は10分間、それを基にするとL2とR2は2倍、L3とR4は4倍、L4とR5は3倍の間隔になっており対応しています。
8月末までが金星が写り込むチャンスですので夏休みの宿題として天気記録でなくて金星記録として日記帳に整理しておきます。さあ、何個写るのでしょうか。
画像1 ひまわり9号による地球の背後に写る金星(拡大、明度調整しないと見えません) 2023/07/23~2023/07/27 NICT 情報通信研究機構から
画像2 ひまわり9号による金星と撮影範囲 2023/07/23~2023/07/27までの9枚画像の比較明処理
画像3 ひまわり9号による金星 2023/07/23~2023/07/27のみ。画像を拡大すると金星は三日月状になっています