再投稿になりますが2022/11/08の皆既月食時の地球の影の大きさの整理に関し月の並べ方を赤道座標系にしました。ほんのり光房の久保庭様よりコメント等をいただきましたのでその一つは個人的に重要ですので反映させるものです。ありがとうございました。

画像1に赤道座標系における月食時の地球の影の大きさと月の位置の関係を示します。地球の影の大きさはステラナビゲータ11でシミュレートされた型紙・台紙に基づきます。

前記事No.1093の画像は地平座標系によるもので観察位置によって月の並び方に差が現れます。一方、赤道座標系は観察位置に寄らず測心距離の違いによる月及び影の大きさは異なりますが地球の影に対する月の並び方の絶対座標は同じになりますので公開されている画像との相互比較も可能となり共通データとなり得ます。このため改めて掲載することにしました。

以前の2018/01/31の月食は赤道座標表示、2021/11/19の部分月食は地平座標表示でしたので注意が必要です。

画像1 皆既月食と地球の影 2022/11/08 時間経過としては右側から左へ18:43~21:23 EOS-M6 200mm 月を該当配置後比較明処理 中央の月はほぼ皆既食最大

9枚の月の経過は次のとおりです。右から左への月撮影時刻は18:43、18:58、19:33、19:43、19:58、20:13、20:28、21:08、21:23です。皆既開始19:17、食の最大19:59、皆既終了20:42(ステラナビゲータ11によります)。ここでは皆既開始前後、皆既終了前後は採用せず(全部で37枚ありましたが撮影条件がバラバラで見映え度無しで、結局9枚にまたなってしまいました。しかし、月の回転補正は必要ありませんでその分、楽でした。地球の影を目立たせるのが目的ですので)。また、今回は恒星、天王星は表示していません。

本編集をとおして以後注意しようと思いましたが、現地で地球の影が編集できる月食は2025/09/08早朝までありません。しかし、月食にかかわらず赤道座標で表示するか地平座標で表示するかは表示目的によって検討すると良いのでしょう。画像の説明で座標系を説明、表示されている方もおられますが大半は当然の事なのでしょうか明記されていません、それでも相互に月が回転していたりして見た目の月なのか座標を考慮した月なのかわからない例も多々あるように思われました、個人的に注意要です。

また、地球の影の大きさを計算していただきました。その結果から地球の影と月の大きさの比を求めると2.67倍でした。いろいろな機関の結果があるので参考とのことでしたが画像から求めたこの日の月食時は2.7倍でしたので一致していました。当然シミュレーターに月を当てはめただけですのでミスがなければこの数値に近づくのでしょう。

(追加 2022/11/22)

私もやってみました。2021年11月19日の部分月食(ほぼ皆既に近い)と今回の2022年11月08日皆既月食の重ね表示。ステラナビゲータ11で示される本影の大きさ(地球との距離で変化するため)を統一して重ね合わせ。丸い地球の影らしくは見えますけれどね…..。そこまで。

画像2 月食データの組み合わせで地球の影 2021/11/19の部分月食(下)、2022/11/08の皆既月食(上) ステラナビゲータ11を利用