ほんのり光房様の最新の記事では「紫金山・ATLAS彗星が明け方に見えてきた(南半球)」2024/09/14として詳しく述べられていますが、自身でも本日SpaceweatherのMichael Mattiazzoさんのオーストラリア・スワン・ヒル、メルボルンから北へ300kmからの写真に気が付き、おっ、彗星が見え始めた、と。さらに光度が気になりましたので、その写真内の恒星の明るさや、彗星光度データとして吉田誠一様の光度グラフで確認しました。明るさは6等級から5等級でしょうか期待したい変化です。(追記:2024/09/16時点でのデータでは上記SpaceWeatherの同氏の撮影が再度行われており、光度は増加中とのこと、4.6等とも説明有)

彗星C/2023 A3の近日点は2024/09/28です。もしこれを経過後、観測できる光度ならば9月末~10月初旬にかけてかなり低高度ではあるが、早朝に東の空に、10月の中旬以降には夕方の西の空で見えることになります。これはステラナビゲータでも確認していました。個人的には早朝よりも夕方の空を期待、楽しみにしているものです。

上記ほんのり光房様の記事では太陽観測衛星STEREOでその像が見えたことが説明されていましたので、それならば太陽に近づいている期間は観測は無理でもSOHOによるLASCO C3画像では見える(写る)のではないかとステラナビゲータ12でサーベイしました。このSOHO画像では太陽に彗星が近づくと良く写ることが知られています。本ブログサイトでもかなり古い記事ですがNo.013で2013年のアイソン彗星の消滅の例を整理したことがあります。

SOHOの太陽(マスキング)の周りに写る恒星等の位置とステラナビゲータの視野円表示との比較から18°の写野円で写ることを確認し、その画角に彗星が入ればLASCO C3画像に写ることになります。なお、SOHOのC3画像は上下は円弧状ですが左右は少しカットされ表示されています。動画作成時のステラナビゲータ12による表示は黄道座標でシミュレーションしています。

結果を動画1に示します。

2024/10/07 00:00~2024/10/12 00:00 JSTの間に1時間間隔の変化を動画化したものです。地球から見た表示ですがSOHOの観測機がラグランジュ点にあるので同じに見えるはずです。彗星のイオンテイル、ダストテイルの変化が実に面白い。この時には水星、スピカも写ると思われます。

個人的には、(1)今後広く公開されるだろう観測画像、(2)SOHO画像、(3)自身による撮影の三段階で楽しみたいと思います。そのためには彗星が近日点を無事に通過し、崩壊等の影響がなく明るい姿を見せてくれることを期待しています、結果はもうすぐです。わくわくします。

動画1 紫金山・ATLAS彗星(C/2023 A3)がSOHOによる画像に写るかどうかの確認 ステラナビゲータ12による