今まで惑星と衛星を見るのは木星のみでしたが、Seestarでは他の惑星の衛星も写せるようで先日は土星とその衛星の例をNo.1234に示しました。もちろん光る衛星点と惑星との位置関係を確認するだけのことです。今回は天王星とその衛星の撮影。

Seestarはスマホ画面で選択してタッブするだけで一発で導入、撮影を開始。得られたFITファイル30枚をSirilでスタック処理。スマホ側記録のJPG画像と同じようなものでした。撮影は8分間で累積5分間30枚分ですから取得率は30枚/8分=約4枚/分。撮影途中でトレイルと星数足らずにより棄却と表示された回数は少なくありません。

以下に撮影結果を示します。

最初にスタック画像からトリミングして拡大した天王星と衛星を画像1に示します。(画像4に原スタック画像を示しますが、天王星近くに写った恒星が暗すぎるのか天文シミュレーターで合致するのが見当たらず、その時点の暗い恒星も表示できる星図を探しましたが見つけられず、あきらめました。恒星位置との関係は確認できませんでしたので天王星と衛星のシミュレーション画像から当該惑星と確認。シミュレーターはStellaNavigatorおよびStellariumの恒星標準データ表示で同じ結果)

画像1 天王星と衛星タイタニア(チタニア)(右上)とオベロン(右下)2023/11/17 18:44~18:52 Seestarによる

上記画像で左斜め下に天王星の明るさと共に見えるのは衛星ではなくたぶん恒星(未確認)。

続けて画像2にステラナビゲータ12による作図と画像1を重ねて表示しました。そのシミュレーション画像は画像3のとおりです、18:44時点としています。Stellariumも同様の結果。

画像2 天王星と衛星画像とステラナビゲータによる位置関係図との重ね合わせ

ステラナビゲータによる代表的な衛星の光度を以下に示します。これ以外の衛星は天王星の周りの小さな点ですが、ほとんどは20等級以下と暗い(参考欄にその他の衛星と明るさを示しておきます)。今回はタイタニアとオベロンが見えていた例になり、それ以外は天王星の明るさの中で見えなくなってしまいました。

タイタニア(チタニア) 光度13.7等
オベロン         13.9
ウンブリエル       14.8
アリエル         14.2
ミランダ         16.3

木星とガリレオ衛星とは別に光度14等の衛星も写るのはすごい?、おかげで撮影だけでなく天王星の事、調べたりして少し深められたような、時々楽しみたいと思います。Seestarは気軽に撮影できてすごい。

画像3 天王星と衛星 ステラナビゲータ12による作図

画像4 Seestarによる天王星スタック画像


参考

衛星全体の光度(ステラナビゲータ12による)

タイタニア(チタニア) 光度13.7等
オベロン         13.9
ウンブリエル       14.8
アリエル         14.2
ミランダ         16.3

ロザリンド  21.3
コーディリア 23.1
ジュリエット 20.6
ベリンダ   21.0
ポーシャ   19.9
キューピッド 26.0
オフィーリア 22.8
ビアンカ   22.0
パック    19.2
クレシダ   21.1
デズデモーナ 21.5
ベルディータ 24.0
マブ     26.0