太陽の後ろに木星と土星が(「合」の後)通過していきました。上記は2021/01/26 00:06(UT)時点のLASCO C3画像です。01/20~01/30時点までの天体の位置変化をAnimeGIFにしました。以下に示します。SOHOのページからも時間間隔の詳細な動画は見られますが、ここでは一日毎(該当日00:00時に最も近い画像を選択)の画像を少し宇宙空間らしく背景を暗くして処理したものです。オリジナルの画像は上記LASCO C3です。
左から、木星と土星が太陽の後ろやや下を通過し、最初に土星が太陽光遮蔽板に隠れ、右に再登場します、同じように木星が追いかけるように遮蔽板に覆われます。01/30 03:30時点では木星がまだ隠れています。明日には再登場するでしょう。遮蔽版位置の白丸が太陽の輪郭です。年末に注目された397年ぶりの2惑星、木星、土星の接近が現在は太陽の真後ろを通過したという事です。太陽の後ろでも宇宙を見渡せます、すごいですね。
-太陽観測機の話題について-
SOHOによる太陽の活動状況やコロナの様子、また、彗星の発見等の活躍ぶりは良く目にしていましたが、最近、太陽観測機からの面白い画像を目にしました。一つはLASCO C2画像のデータから木星のガリレオ衛星が見えた画像の紹介(自身は気が付きもしませんでした、見ている方はちゃんと見ているのですね)、もう一つは地球から離れた位置の太陽観測探査機の画像。地球からではなくて、地球から離れた太陽系軌道の位置から地球を含めた惑星の星空が見られています(SOHOとは異なる3機の観測データ)です。
(1)LASCO C2画像の木星の衛星
SOHOのトップページのツイート欄にSOHO Mission 、その記事が載っていました。元記事はSOHO/LASCO & Sungrazer ProjectのKarl Battams (@SungrazerComets) / Twitterによります。下の画像はツイッター中の元写真と同じですが、直接C2データから引用しました。ツイート記事を読む前に見つけられれば良いのですが、画像を見ても放射線ノイズか暗い天体と思う程度で素人です。まさかそんなところまで写っているとは思いもしませんでした。この写真の前後にも写っているように思いました。とても興味のある面白い指摘でした。
(2)地球から離れた位置の太陽観測機が捉えた太陽系を含む星空の画像
NASAのトップページに掲載されたのでリンクを辿っていくとその画像が見られます。クレジット表記と非商用目的、プライバシーを厳守して引用させていただきます。
今回取り上げられた画像データは太陽観測機として以下の3機です。SOHO、「ひので」ぐらいしか知りませんでしたので勉強になりました。
- ESA and NASA’s Solar Orbiter,
- NASA’s Parker Solar Probe,
- NASA’s Solar and Terrestrial Relations Observatory.
これらの画像の記事は以下で見られます。Unique Solar System Views from NASA Sun-Studying Missions
その一部の画像を以下に示します。その他、太陽系内の違う位置から撮影した水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星が、シミュレーター画像や他の探査機の惑星写真とは別に現実の宇宙の姿として我々に見せてくれていることに美しさ、楽しさ、面白さを感じます。
ESA and NASA’s Solar Orbiter took this image of Venus, Earth, Mars, and Uranus on Nov. 18, 2020.
Credits: ESA/NASA/NRL/Solar Orbiter/SolOHI