当日は雲一つない好天、大気状態も安定していたようでブレも無くシーイングは良かった。目的は内合を2026/10/24(黄経の場合で、赤経の合は22日)に迎える金星。予想されるように内合前後で太陽の反射による金星の半リング状の姿が西側→北→東側に反時計回りに数日間にかけて変化する様子を見届けたいための事前撮影。なお、この時期、太陽と金星は近く、日没前に金星の方が先に沈んでしまいます、逆に朝方は日の出の後に昇ってくるので暗い空の中では美しい金星は撮れません。

撮影は日中であり、太陽も近くにあるので危険を伴いますが、人体の目、器具の目(鏡筒、撮像素子等)の安全を考えながら撮影にのぞみました。

撮影はCOOLPIX P1000。最初にBENRO POLARISにP1000を載せて起動後、コンパス、レベルを調整し太陽を導入、この時は当然に太陽フィルターND-100000を取り付けています。P1000のモニターに映りだされる太陽の画角内の位置ずれを調整(キャリブレーションと称しています)。この時、焦点距離は3,000mm相当にして太陽を画角中心に丁寧にセット。

BENRO POLARISは赤道儀ではないのですが、三軸の歯車により地球自転による天体の動きは自動追尾されますし、他の天体の座標も決定されます。

この状態から金星を選択し、タップするとギアが回り自動導入します。太陽フィルターは付けたままですのでモニター上には真っ暗で何も見えませんが金星の位置で停止し、自動的にバックラッシュ(歯車の遊びの誤差防止)調整が行われ、追尾が開始されます。

ここで、注意しながら太陽フィルターを外すと青空を背景にした金星の光る像が画角内に捉えられていることが確認できます。これで観察や撮影が可能となります。3,000mm×3.6=10,800mm相当の画像表示にして見ると半リング状の金星が大きく見えていました。

このように撮影した4K動画をP1000から取り出し、PCでPIPPによるセンター処理、AutoStakkert!3のスタックで処理した結果は画像1のとおりです。金星の背景は薄い青空ですので画像調整しています。

撮影条件(大気状態)がかなり良かったので細い金星にまとまりました。画像の上が天頂で、惑星上ではその方向は概略北北西になります。その画像の縦軸を約30°時計回りにした方向が金星の北。まだ半リングが北に向けて回転の途中とまでは行きませんが、北に向けて回転しだしたという感じでしょうか。

金星を撮影した後、参考に太陽に戻り撮影した結果を画像2に示します。

太陽の接近で冒頭述べたように撮影時には危険を避けなければいけません、直接空を見ることはありませんので目は安全ですが器具はそうはいきません。それでも内合時の撮影でも太陽から少し離れるので可能性は高いと考えられます、晴れれば撮っておきたいものです。

画像1 金星 2026/10/18 11:17 COOLPIX P1000 ISO-125 f/8 3,000×3.6mm 1/1600s/frame 4K

Before imageAfter image

画像2 太陽 2026/10/18 11:40 COOLPIX P1000 + ND-100000 ISO-125 f/8 2,000mm 1/1250s/frame 4K