先日10月30日に続いて11月01日はもっと良い天気になり雲一つない空でした。注目のレモン彗星を続けて観望、撮影を楽しみました。撮影はSeestar S30によります。

彗星は11月08日に近日点を迎えUターン、地球からも日毎に遠ざかり明るさは減じますがそれでも11月中旬でもSeestarで捉えられるでしょう。

当日は双眼鏡(Vixen ATREK 8倍 32mm)でも眺め、間違いなければへびつかい座のマルフィクの右下に薄っすらと見えていました、尾は確認できず。

彗星の撮影を楽しんだ後、南の空に月が見えていましたのでそのまま月を自動導入、撮影。Seestar S30による月の撮影は久しぶり。これでこの日の撮影は終了。

撮影結果の概要を画像1に示しましょう。彗星と共に月齢10.9の画像を合わせて示します。彗星は20秒×12枚(18:30~18:34)のSirilによる恒星基準スタック画像です。ほぼ100%近いデータが記録されましたので撮影も4分以内に納まっていました。このため彗星も流れていないように見えています。彗星が真下に沈んて行く姿も面白い。

月齢10.9はSeestar S30の×1および×2の倍率で撮影した単一画像です。ちょうど月の南北が縦軸にほぼ一致していましたのでそのまま。

画像1 C/2025 A6 Lemmon レモン彗星および月齢10.9 Seestar S30による 2025/11/01 18:30~18:46

レモン彗星について上記とは別にいつもの10秒にして20分間追尾しながらの撮影を実施しています。結果として90枚の画像が得られました。それらの画像をSirilで彗星位置基準でスタックした結果を画像2の左に示します。

ちょうどフィールドローテーションとして写野の回転というよりも水平方向のわずかな移動になりましたので20分間撮影した画像をスタックしても大きくトリミング、カットする必要がありませんでした。

これを利用し、それならばと全画像を彗星をアンカーにしてPIPPで前処理し、SiriusComp64で比較明処理しました。その結果を画像2の右に合わせて示します。比較明処理ですので彗星の姿は少し犠牲になりますがわずかに明るい恒星も表現でき面白い画像が得られました。斜めの細い線は人工衛星等で撮影時モニターでも時々写り込む様子が見られました。

画像2 彗星C/2025 A6 Lemmon レモン 2025/11/01 18:00~18:19 Seestar S30 10秒×90枚の彗星基準のスタック画像