1. はじめに

2020年末にSkyWatcherAZ-GTiが久しぶりに入荷販売されましたので三脚を組み合わせて入手しました。経緯台式で天体を自動ガイドする他、ファームウェアをアップすれば赤道儀モードでも使用できるとのことで、それを確認、楽しむことにしました。

開梱して早々に組み立て、動かしました。現時点は既に経緯台モードから自動導入赤道儀モードの利用の段階です。最初の経緯台モード運転での印象は既に忘れかけています。ここではハードを組み上げると共に赤道儀モードで運転したモックアップ試験の様子を記録として残します。赤道儀モードで天体を自動導入する便利さが伝わると思います。但し、正月早々から持ち出して実際に撮影するまでには至らず、部屋の中で仮想天空を想像し、疑似的に天体の導入、追尾が行われていることを確認したに過ぎません。従って、精度等の妥当性証明は行っていません。また、それ以前にまだ初めての操作であり、方法、解釈等誤解している可能性も否定しませんので注意が必要です。

2. 経緯台モードでの使用

AZ-GTiの自動導入経緯台モードでは製品に付属してきた添付のマニュアルに従えば問題なく使用できました。電源オンにしてSynScanアプリをインストールしたiPhone11ProでWiFi接続し制御します。天体のガイドを始める前にハードは水準器で水平、北方向に向けるだけなのですが、ここで最初の失敗。AZ-GTi架台の右側に望遠鏡を取り付けて水平、北方向に向けて設置しましたが、わけのわからない動きになってしまいました。何事が起ったのかと思いましたが、逆に取り付けていたようです。AZ-GTi架台の左側に望遠鏡設置した状態で水平、北方向に向ければ問題ありませんでした。

3. 赤道儀化モード

アプリの方ではSynScan-ProをiPhone11Proにインストールした他、AZ-GTiのファームウェアの更新はWindows10ノートブックを使用して行いました。赤道儀化の方法はネットで検索するとヒットしますのでそれらを参考にすれば問題ないでしょう。

極軸合わせを実施し、WiFiでiPhone11ProとAZ-GTiをコネクトしiPhone11ProでSynScan Proを起動、赤道儀モードを選択すればその後は経緯台モードとほとんど同じように動きます。

ハード面では持ち合わせの道具を使用することとしました。ここで少し悩みました。AZ-GTiを微動雲台に載せる部分が1/4インチネジでAZ-GTi側の底部が3/8インチメスネジのために、1/4インチから3/8インチの変換アダプターで固定しようとしましたが、座グリが無いのでしっかりと固定できません。結局クランプ側は1/4インチネジ同士で微動雲台と固定し、AZ-GTiが載るプレート側は3/8インチネジのクイックシューを購入しました。その他、ウェイトバランス1.9kg等を準備。

ネジ、ボルト類の接続箇所が多くなりますので全て確実に締め付けることが重要です。試行錯誤して出来上がったのが以下の組み立て案、図1のとおりです。黄色文字は持ち合わせていた部品等の利用で、赤文字が今回新たに用意した部品です。微動雲台側のプレートとAZ-GTiの接続は3/8インチネジ一本による固定ではAZ-GTi底部とプレート面が滑って回転し緩んでしまいました。これはどんなに強く締め付けても機材の重みによる曲げモーメントで緩んでしまいます。そこで基本に立ち返ってAZ-GTiの底部周辺側にあるへこみの回転防止用ストッパーの部分を利用してプレート側についているビデオストッパー(デッポチ)の二か所で回転防止することにしました。

また、プレートは12cm長さのためクランプの外側に突き出していてAZ-GTiをガイド運転している際に干渉してしまいました。このため、プレート側のみを9cm長さのものを探し出し別途購入して取り付けています。なお、クランプ側の裏側に1/4インチのネジ孔を利用して極軸望遠鏡をプレートを利用して取り付けました。この極軸望遠鏡がAZ-GTiが動き回る際に干渉しますので取り外す必要があります。一度合わせてしまえばその後に行われる1スターアライメントで調整できるので問題ないと思います。その画像を図2に示します。もう少し長いプレートにすれば干渉しないように思われますが確認していません。

図1 AZ-GTiの赤道儀モード化 光学部品はA62SSの望遠鏡

図2 極軸望遠鏡の設置

4. 赤道儀化モードでの使用(実際の空の下ではなくてステラナビゲータ11による星図との確認)

図1に示した画像は既に極軸望遠鏡で北極星に向けられた状態にしてあります(実際に望遠鏡で導入したのではなくてAstro Locatorによって北極星と一致させています。もちろん望遠鏡で合わせていませんので多少の誤差が考えられます)。

この状態から図3に示すステラナビゲータ11による星図のとおり、北極星 → オリオン座リゲル(1スターアライメント) → M42オリオン大星雲オートガイド → M45すばるオートガイド → シリウスオートガイド → 火星オートガイド → ポラリスに戻る、6ステップをiPhone 11Proにより動かしてみます。途中、高度と方位を望遠鏡の上にiPhone11Proを載せてSynScan内で表示される数値と比較しました(おおよその比較になります)。

図3 AZ-GTiのガイドテストの目標星図

以下動画1~動画6までを示します。モーターの回転音もそのまま聞こえるようにしました。↓は説明項は下の動画と対応しているという意味です。

動画1: 北極星に向けていますがオリオン座のリゲルに自動ガイド。 ↓ ここでは正確な高度と方位を補正します。今回は1スターアライメントにしてリゲルを写野内になるように調整します。

動画2: リゲルからM42オリオン大星雲に移動ガイド。 ↓ SynScanでM42を選び、導入ボタンにタッチするのみです。わずかに動いた程度になりました。

動画3: M42からM45プレアデス星団に向かい導入します。 ↓

動画4: M45からシリウスに向かい導入します。 ↓

動画5: シリウスから火星に向け自動ガイド ↓。図3の星図から右に回転すると思いましたら、意に反して逆回転からのアプローチ。それとこんなに上に向けたことがほとんどありませんので部品等が外れて落下するのではないかと不安になりましたが、締め付け確認していましたので、そのまま監視しました。

動画6: 火星から北極星に戻ります。 ↓ 動画1の最初の状態に戻ると思いましたら、90°さらに手前にバランスウェイトと光学機器が水平状態になるまで回転しました。しかし北極星には向いていますので問題なし。