COOLPIX P1000を手にしてから一年間が経ちます。ISSの拡大撮影は特集、参考記事にある「国際宇宙ステーション ISS 動画・写真・アニメGIF作品」でまとめていますが、ここではこのカメラに限って一年間のISS拡大写真の成果をまとめます。

一枚の写真に5回分の撮影写真が納まりました。個別の写真は全て同じ倍率です。ISSの地上軌跡は2019/01/22の写真が横浜から最も近く房総半島南端付近、その他は栃木、福島、秋田/岩手、青森と地上距離で200km~500kmです。ISSの高度は400km近くあるのですから東北地方上空の飛行でも仰角は45°程度にはなるので見えます。

距離とISSの像の大きさの関係は各当日の最大高度到達時点の撮影に絞っているわけではありませんので比較はできませんが、おおよその関係は現れているように思います。太陽電池パドルが左右8枚翼セット(16枚分)のように見えるのがISSらしい姿です。慣れてきますとこの程度の大きさ、ボケ具合の写りもキレイに見えてしまいます。

(感想)

1年でこれしか撮れませんでした。COOLPIX P1000を購入したのが2018/09/14発売日です。COOLPIX P900の時に拡大撮影方法(または参考、特集記事の欄の「ノウハウ 天体写真撮影方法」)は確定していましたので、そのまますぐ応用できました。しかし、年が明けて2019年になって半年近くの写真がありません。これはISS通過日の天候が晴れず撮影チャンスを逃していたためです。しかも自身として夕方通過モードしか撮りませんので一年でこのような撮影成功数なのかもしれません。

ところで、ISSの拡大写真がいつから撮られてきたのだろうかとJAXAのページで調べてみました。主に各投稿者の題名、コメントを調べました。結果として以下にまとめましたが、その内容は個人的にJAXANASAのページを読んでその記憶も含めてメモにしたので正確な情報は改めて確認する必要があります。

ISSの撮影写真は最近撮られたものばかりを見ていて過去の写真は見ていませんでしたのでこの機会に振り返ってみることにしました。データベースとして上記JAXAに2000年から現在までの記録が残されています。今回は2000年~2010年の期間について閲覧しました。ISSの計画、開発、試験、建設?(組立て)は2000年以前から行われてきていますが、宇宙空間でのISS設置はちょうど2000年頃から本格的にそして現在のISSの姿として完成したのは2011年です。日本のきぼう実験棟は2009年に完成しています。これらはISS撮影データベースの各コメント欄から読みとることができます。

約10年の間の投稿記録を閲覧すると2000年当初はフィルムカメラ(昔の数十~数百万画素並みのコンパクトデジタルカメラの例もありますが)の光跡撮影が主流で、星座の中にISSの光る線がほとんどです。その後、望遠鏡による拡大撮影の挑戦が始まっています。

初めの頃の写真はフィルムカメラの方がきれいに撮れているように思いました。また、コメント欄を読むと学校や天文台等でISSの観望会が活発に行われていた様子が伺えます。この2000年から10年間分だけでも日本人の各宇宙飛行士が活躍されたことをコメント欄から知ることができます。

2000年の初めの頃は「きぼう」実験棟は存在しません、ISSにスペースシャトルがドッキングしてトラス、モジュール、太陽電池、ラジエータが組み立てられて行く時期で最初は基本構造物のみで単純に宇宙に浮かぶ骨組み物体のイメージ。この年はコメント欄で若田宇宙飛行士が二度目のスペースシャトルに搭乗されISS組立に活躍されていたことを再確認しました。もう二十年近くになるのです。

2002年、2003年になるとコメント欄を読み取るとハッブル宇宙望遠鏡の設置、スペースシャトルの事故などがあります。この年になると光跡写真以外に望遠鏡による拡大撮影の挑戦が行われています。しかし、ISS全体が拡大撮影に成功しているもののぼやけた光る点で、姿、形状は良くわかりませんでした。

2004年になると望遠鏡写真の中にISSの太陽面通過や月面通過が撮られ始めています。その後、拡大撮影は徐々に増え始め、

2006年、2007年以降になると望遠鏡での拡大撮影もISSらしい姿として捉えられるようになってきました。撮影者の技術と望遠鏡、カメラ性能の向上なのかも知れません。投稿数も増えていますし、デジタルカメラの撮影が主体になってきています。ISSの太陽電池の構成も今のISSの姿に近い様子で宇宙船のように見えるようになってきました。話はそれますが2007年の写真で印象に残りましたが女性の背景にISS光跡を撮られた写真がありましたが、面白い写真と感心しました。この方達にとっては思い出に残る写真だろうと思いました。

2008年になると「きぼう」実験棟全体の組立が宇宙で着手され、2009年に船外実験プラットホームを設置して完成しています。それに伴い拡大写真の投稿数も多くなってきていました。当時はアニメGIFの投稿も許されていたようで面白い、拡大写真もかなりきれいな作品になってきていました。

その後から現在までの写真とコメントでISSだけではなく宇宙開発の出来事も同時に知れると思いますので続けて閲覧しようと思います。