同じ日に太陽と月が空の同じ位置に見える日。例えば、窓から見えた月が、あれっ、午前中に同じ窓から見た太陽(直視は危険ですけれど)が月に置き換わっただけの景色に似ていると気づける日です。普段の生活では意識しない限り確かめることはないのでしょう。
No.923の記事の表のとおり横浜では2021/10/17 13:26の太陽と23:23の月が空の同じ位置に見える日で、一度確かめておきたいと思っていました。しかし、この日は夜に晴れ間が見えたものの日中は雨で太陽を見ることはできませんでした。
確認はまた次回にしようと思いましたが、せっかくのチャンス、天文シミュレーターStellaNaviで確認してみると太陽は翌日もほとんど同じ空の位置に軌跡を描くので(一方、月の軌跡は一日経過するだけで大きくずれてしまいます)、日付は変わるものの半日遅れの太陽と比較しようと月を撮っておきました。
結果として、2021/10/17 21:00前後の月、2021/10/18 11:00前後の太陽を1分間隔で自動シャッターで1時間ほど撮影。三脚にEOS-M6 55mmレンズを載せて部屋から窓越しの空に向けて、そのままで撮影を試みました。残念ながら、三脚およびカメラ架台・雲台はそのままですが、太陽を撮影する際にカメラの電池換えで一度外したり、撮影時に焦点距離リングに触れてしまったりして、撮影写真の調整が必要になってしまいました。しかし、月も太陽も撮影開始前に窓越しの家屋の一部を写していましたので、それが一致していることを確認し編集を続けました。
以下の写真は5分間隔の写真を比較明処理したものです。
月は撮影開始後にピント、シャッター速度を変えています。雲で遮られたりしたためです。雲が写っているのは月撮影時のもので、後半は晴れました。太陽はND5フィルターを取り付けて撮影しています。撮影開始時点では太陽が月の位置よりも高くなっていますが、時間の経過とともに月の高さに近づきつつあります。この写真から、約30分後には重なるように思えました。(追加してCOOLPIX P1000で撮った21:18の月齢11.0も3枚目に。雲が少しかかっているのですけれどRS6でWavelet処理)
ステラナビゲータによる作画を以下に示します。赤い枠で囲った部分が撮影を行った時間帯です。見た目、重なる時刻は月が2021/10/17 22:00、太陽が2021/10/18 12:04で、写真からも予想される時刻に近いものでした。