昨日の早朝(2021/09/06)では横になった細い月、しかも普段では左側や左あがりに輝いて見えるのにこの日は年に数回(年に数日)しか見られない右側に廻り込んだ月でした。意識しないと見逃してしまいます。
この現象は「ほんのり光房」(久保庭様)の(横たわる有明月を観よう・Part1)およびPart2に詳細に説明されています。これを理解し(今でも理解を深めつつある段階です)、現象を意識すると横たわる月が右上りになった場面を見たくなります。月面マニアなら如何に珍しい現象かを示すためカメラを正確に水平にしたり、景色を取り入れたりするのでしょう。なお、新月後の上弦に向かう夕方の月は逆に普段は右側や右上がりですがこれが左上りになる日があり珍しい現象なのですが上記Part2に記述されていますようにここ数年チャンスは訪れません。
昨日は残念ながら横浜の空は雲一色、撮影は叶いませんでした。それでも早朝、この月が見えた地方では撮られた方がいらっしゃいました。南に行くほど右上がりがはっきりします。他人力になりますが参考に撮影例を以下に示します。いずれもツイート写真ですが引用します。その他にも見られましたが、細い月のみではなくて右あがりの写真が特徴です。(特に右上がりだと報告された例はないようですが真正面に月に向けて撮られたと信じます)
https://twitter.com/dm2_ken/status/1434618055032590339 (謙太朗さん)
https://twitter.com/qZg77ZR3QpE0A2i/status/1434618509108023297 (はーろっくさん)
https://twitter.com/takku2/status/1434634714606804993 (Takumi Nishidaさん)→ -撮影場所はわかりませんが北海道であれば6:00頃水平になったはず。
撮影はできませんでしたので数少ない機会であることを確認するためステラナビゲータを使用して2021年の1月~12月の12回の新月期直前の月をアニメにしました。全て新月の一日前の早朝時刻で高度10°に見える画像としました。9月と10月がチャンスなのです(関東)。その9月6日と10月5日の5:00~10:00までの1時間間隔の月の変化を作図しました。高度が低いと撮りずらく、一方、高くなると太陽の影響で見えなくなるのでかなり撮影条件は厳しそう。九州では11月もチャンスの可能性があります。何気なく見ていた月でも意識しますと面白いです。