No.746 ISS太陽面通過の動画再編集＋太陽面通過撮影の履歴（JAXA、AstroArtsのギャラリーから）

1. ISS太陽面通過の動画再編集

No.744およびNo.745と同じデータなのですが、通過する様子を横にしてISSが少し大きく見えるようにしました。1/1倍速、1/2倍速、1/3倍速の連続動画としています。元々はNDフィルターをつけていますので本当の色を表現しているわけでもありませんので、ここは太陽らしく黄色っぽくしてしまいました。ISSは左から右へと通過します。2020/08/30 09:40:27～09:40:28（0.8秒間で通過）。表紙の一枚は1フレームを選んでいます。最後に添付しておきます。

2. ISS太陽面通過の拡大撮影の履歴調べ

No.744の感想欄でも記したように、このような写真をいつ頃から撮り始めたのでしょう？、ISSがあるからこそ撮れるのですけれど、と少し過去の作品を知りたくなりました。以前、No.603の後半に過去のJAXAのISS撮影データについて触れましたが、あらためて太陽面通過撮影の観点で調べてみました。

調べる対象はJAXAとAstroArtsのデータです。いずれも過去に遡ってISS専門の写真の有無を確認しやすいためです（調査漏れは否定しません）。反面、国内の天文台、愛好家、ましてや海外で公開されているデータまでは含めていませんので結果をミスリードする可能性があり、注意が必要です。

調べた結果（最も古いデータを選び出すのみですのでそんなに時間は要しませんでした）、年単位でまとめると下記のとおりでした。写真は同じ年に複数の投稿があった場合は古い方を代表例リンク先として記しておきます。もし詳細な情報を確認したいのであれば上記ホームページリンク先で確認できます。

「最も早い2003年（海外）、2004年（国内）の数例を除けば2010年以前の太陽面通過写真の投稿は極めて少ない（もちろん、ISS拡大撮影では多数投稿されこの限りではありません）。しかし、2010年を過ぎるとほぼ毎年投稿が見られようになりました。また、写真の品質もこの年以後からISSらしい特徴の太陽電池パネルが広がる拡大像を捉えられるようになってきました。この理由として、望遠鏡、撮影機材の性能向上以外に、ISSが現在の完成形に近づいてきたこと、軌道予測計算が広まってきたこと（精度が良くなってきたかどうかは知りません）で、撮りたい願望と撮影チャンスが増えてきたことと関係したのでは」と個人的な推察です。

２．１　JAXAのISS投稿からの確認

・2000年～2001年はISSも完成していないのでしょうし、写真としては光跡線のみです。

・2002年に望遠鏡で捉えられた拡大写真が投稿されました。但し、太陽面通過写真はありません。

［2003年～2006年にJAXAが海外および国内の例として太陽面通過写真を載せた報告がありました。下記リンク先のとおり］

・2004年に太陽面通過写真が投稿されましたが、この年以後、この種の写真投稿は稀です。しかし、拡大撮影写真は多数。

・2009年になって、太陽面通過写真の投稿が再登場しました（復活）。

・2010年以降はほぼ定期的に太陽面通過写真が投稿されるようになりました。以後、現在に至る、です。

２．2 AstroArtsの天体写真ギャラリーからの確認

2009年以降のデータが閲覧できます。その中で、最も古いISS太陽面通過の写真は2010年。

（追加）：バックナンバーの倉庫がありました。2005年～2009年までの写真がギャラリーに載っていました。それを全て閲覧すると太陽面通過撮影は2010年以前には2004年、2006年、2007年にそれぞれ一例ずつありました（リンク先は下記に追加してあります）。以後、2010年と続くようです。いずれにしても2010年以前は稀であり、2010年以降に増えてきたことには変わりがありません。

２．3　画像リンク先

(JAXA投稿写真から)

(1) 2002/11/19 拡大写真

https://iss.jaxa.jp/iss/map/issgallery0211.html

https://iss.jaxa.jp/iss/map/photo/2002/Iss_1119.jpg

(2) 2003年～2006年に「JAXA情報」として太陽面通過撮影写真が下記に載っていました。

a) 2003/6/24　海外のアマチュア天文家とあります。

https://iss.jaxa.jp/weekly/030624.pdf

b) 2005//8/2　海外の天文学者とあり、出典先NASAデータも写真が存在しています。

https://iss.jaxa.jp/weekly/050802.pdf

https://apod.nasa.gov/apod/ap050729.html

c) 2006/2/7　日本のアマチュア天文家とあります。下記2006/2/4の「日面通過」の写真引用です。