(Rev.1 追加 実際にこれらの組合せで使用した結果をNo.685に載せました。特に現時点大きな問題は無し。2020/03/22)
極軸望遠鏡による極軸合わせは、ポラリエのホットシューに取付けたVixenのポーラメーターを利用して北極星を視野内に導いた後、極軸望遠鏡内の恒星パターンに合致するように微動雲台で追い込む方法を適用してきました。
最終的に北極星等の3恒星を極軸望遠鏡内に見えるパターンと合致させるのですが、都会の明るい空のため実際は北極星程度で済ませていました。しかし、それでも焦点距離200mm~300mmで露出が1分程度以内の撮影であれば天体は流れることは無く特に不都合は感じていませんでした。
上記の方法の過程において三脚高さが低めの場合、中腰姿勢になったり、首を上げたままにするため、さらに膝をついたりして窮屈に感じていました。そこで、もっと楽な姿勢で極軸合わせができないか取り組むことにしました。
現時点出来上がったのが図1の写真です。使い易いように個人的に採用したものでもっと良い方法があると考えられますが参考程度にまとめました。もっと楽な方法としてPoleMasterなどの利用がありますがこれは将来の楽しみにしておいて、現状の手持ち品を考慮してオーソドックスに安価に済む方法を選択しました。
写真で見られるとおりスマートではないのですが、夜に使用するものなので、あまり外観はこだわらずにしました。ポラリエU等の本体関係を除くと、追加したのは極軸望遠鏡を覗くためのアングルファインダーで、それにプラスしてポーラメーター代わりにスマホ+Astro Locatorにしたことです。なお、下記の写真でポラリエUがVixen ポータブル赤道儀 極軸微動雲台に載せられていますが(原形状のままでコマを利用した方法では載せられません)、これについては同様に少し細工してNo.675にまとめています(これとは別にコマ部分の奥にあるネジ利用でも対応できます)。
新たに用意した道具は以下のとおりです。この中でアングルファインダーを極軸望遠鏡に取付ける市販のアダプターが見つけられなかったことから仕方なくこれを手作りで対応することにしました。極軸望遠鏡の接眼部の寸法、特に30mm外径に合わせたチューブでかつアングルファインダーの接眼部が取付けられる部品探しに手間取りました。機械加工道具は無いので結局、机上で細工が可能な硬質のイスキャップをまず手始めに採用しました(( ´艸`))。
(アングルファインダー関係)
アングルファインダー Amazon 3699円
椅子キャップ 319円 ホームセンター
ステンレス鋼自在バンド418円 ホームセンター
合計 4436円
(北極星ガイド関係)
ホットシューマウント付きスマホホルダー Amazon 1280円
スマホアプリAstro Locator Apple Store 370円
合計 1650円。
(1) 極軸望遠鏡を楽な姿勢で覗く
アングルファインダーは純正品等は万円単位になってしまいますのでAmazonで購入。倍率が1.25倍と2.5倍。但し、1.25倍でも極軸望遠鏡視野内に見える北斗七星、カシオペア座及びパターン対象の恒星は一部しか見えなくなりました(1.00倍の方が良かったか)。しかし、従来の適用方法の範囲であれば極軸合わせには問題ありません。パターン対象の3恒星の内、2恒星(北極星と51番星)であればそのまま合わせることが可能だと思います(実施したことはありません。望遠鏡視野内で北極星とケフェウス座51番星が見えるのでそう考えたのみです)、しかし厳密にパターン3恒星を合わせたい場合は体力を付けて従来の方法で対応すれば問題ないと思います(!(^^)!)。
アングルファインダーを取付ける前におおよその北斗七星、カシオペア座の方位を記憶しておいて、また、極軸望遠鏡のピント合わせも事前に済ませておきます。アングルファインダーを取付けるとチューブ内に隠れてしまうためです。
詳しく記述すると、極軸望遠鏡PF-LIIにアングルファインダーを取付けるアダプターが見つからないので、結局PF-LIIの接眼部15mmの長さ領域で外径30mmの部分を支えに利用することにしました。アングルファインダーには各メーカー毎のカメラファインダー用の形状にしたマウントアダプターが10種類も付属していますので、その中から使用していないカメラ用のマウントアダプターを適当に選んでチューブ(椅子のキャップなのですが)の端面に嵌め込められるように細工し接着剤で固定しました。これをアングルファインダーに取り付け、反対側の極軸望遠鏡の接眼部はチューブ側面に自在バンド(幅が広い方が全体を締め付けられるので良いかと)で締め付けて固定しました。
この状態でアングルファインダーの接眼部から覗いた画像を図2に示します。
(2) Astro Locatorについて
ポーラメーターの代わりにiPhoneを利用しただけのことです。無料アプリのコンパスもありますが、このアプリの良い所は磁気偏角を補正して表示しています。上から見た組合せ写真を図3に示します。
方位角とその下に高度・仰角が表示されています。この状態で天の北極を向いていることになりますが、スマホが横に傾いていると誤差が生じます。このため事前に水平な状態でスマホを四方に回転させて高度がゼロになるようにレベル調整して誤差を小さくさせます。これで誤差は回避できました。
アングルファインダー関係は良い製品が見つけられるまでは、当面これで対応します。じいさんスタイルは腰が痛くなりますので良かった。不都合な点等を経験しましたらここで追記することにします。