台風19号に続いて台風21号も甚大な災害・被害をもたらしました。特に千葉県は台風15号による強烈な暴風雨の後、19号に続く21号の猛烈な雨と3回にわたって見舞われました。早く普段の生活に戻れるようお祈り申し上げます。
No.622に示した台風19号通過前後の画像(NASA衛星AquaとJAXA衛星しきさいがあります)に続いて台風21号通過前後(NASA衛星Terra)の画像も整理しました。ここでは東京湾を拡大処理して比較しています。
台風19号が通過した直後の2019/10/13の画像では土砂の色が東京湾を染めている様子が写っていましたが、それ以後、関東地方上空は雲におおわれ可視画像は得られていませんでした。やっと2019/10/23に画像が得られ、土砂の色が徐々に消えていく様子が確認できました。しかし、台風21号の影響による猛烈な雨で2019/10/26のように再度土砂色に東京湾が染まってしまいました(白い色は雲です)。日本列島では強い降雨の際は海洋近海へ土砂色が染まる様子は時折見られますが、これだけ強いコントラストで土砂色がはっきりした画像では、土砂流の強さを示しているとも思えます。
もう少し詳細に確認します。台風21号の影響による雨で千葉県では河川の氾濫が報道されていました。衛星写真では氾濫の様子は確認できませんが、それだけひどい豪雨にさらされた事が東京湾の画像から確認できます。袖ケ浦市、木更津市、君津市や千葉市、市原市に近接する小櫃川(おびつがわ)と養老川の東京湾への土砂色流出が明確に見られています。いずれの河川も上流側にあるダムの緊急放流が検討されているとの情報が出ていましたので危険な状態になっていたことが類推されます。
上記写真に河川名を付記して以下に示します。荒川、多摩川の河口も再度汚れが目立っていますが、小櫃川、養老川からも東京湾に大量の土砂水が流れ出している様子が伺えます。