ここ一週間はとても寒く、やっと昨日から外に出て撮影できる気温に。室内からの窓を開けただけの閉じこもり撮影を止め二週間ぶりでしょうかDWARF 3(以下DWARF)を外に持ち出し空を眺めながらの撮影を楽しみました。

DWARFによる月や太陽は室内に置いて窓を開ければ広角レンズの望遠鏡でガイド、導入できますが、明るさが弱い星雲、星団の撮影は天体が見づらくなるため導入に時間を要します。その代わりにプレートソルビングが可能となるような恒星が遮られない開けた空が必要になります。プレートソルビングは複数撮影画像から恒星位置を星図等と確認し望遠鏡がどの方向を向いているか認識し天体を画角中心に自動導入する方法です。窓の間口程度の広さでは空の座標位置の取得に失敗します。このため一度外に出してどのようなステップで撮影するか確かめたいと思っていました。

手順は以下のとおりでしたがハードに触れるのは電源ボタンのみ、あとは全てスマホ、指のタップのみで対応します。今回はiPhoneのiOSではなくてAndroidです。完全自動の印象でした。

(1) 電源オン → (2) NFC接続(スマホをDWARF本体に近づけるとアプリが自動的に起動) → (3) 天体撮影モード選択 → (4) ファンクションで星図(Sky Atlas)を開き対象天体を選択 → (5) 自動で望遠鏡本体が動き画角内中央に天体を導入 → (6) シャッターをタップ → (7) ダークファイル取得の選択(今回選択せず) → (8) 撮影条件の最適自動設定 → (9) 撮影の15秒間露光の繰り返し → (10) 撮影の都度ライブスタック画像表示 → (11)撮影終了のためシャッターボタンタップ → (12)自動スタック処理 → (13)自動ノイズ除去処理 → (14) ステップ(3)に戻り次の撮影天体対象を選定

結果はやはり晴れた広い空が見えていると正確に導入、追跡します。撮影画像はDWARF本体に記録、PCへはUSBコードは使用せずWiFiで拾い上げました。

M42:オリオン大星雲、M45:プレアデス星団、M31:アンドロメダ銀河、金星、木星、火星、ベテルギウス、シリウスの恒星と1時間ほど楽しみました。このうち、M42、M45、シリウス、ベテルギウスを画像1~画像4に示します。フィルターは特に使用せず、全て撮ったままです。オリオンの色は好みです。スバルは光害のためか星間ガスの反射光は薄く良く見えない、恒星は青白くシリウス、やや赤くベテルギウスが写りました。

Seestarと同様、ごく自然に簡単に撮れてしまうこと、素晴らしい。何度も書きますが、惑星等、拡大観望でないと見えませんが、金星の満ち欠け、土星の環や木星の縞模様、大赤斑程度はボヤッと見えます、おもちゃ扱いで良い、夜空を楽しむきっかけになれば。学校、家庭に一台どうぞ、です。

画像1 M42 オリオン大星雲

画像2 M45 プレアデス星団/スバル

画像3 シリウス

画像4 オリオン座ベテルギウス