去年から話題になっていたCOOLPIX P1100の発売が発表されました。2025/02/28が発売日です。P900、P1000、P950に続き、特に野鳥撮影等で人気の高いコンデジですが個人的に天体撮影の利用に興味があり、本ブログ中でも使用頻度が高いのはP900およびP1000です。P1100はその後継機種ですので楽しみにしていました。

P1100の仕様を従来の機種と比較して表1に示します。表1のとおりP1000との違いはほとんどないようです。P1000の後継に購入を考えていましたが同じ性能ならと、要検討です。

Pシリーズのカメラは野鳥や月などの天体の撮影に適しており、星雲、銀河等の暗い天体は対象外と思われますが、光学焦点距離24mm~3,000mm相当(P900は2,000mm)が魅力で、ズーム自由ですので試しに撮ったことがあります。P900はNo.027、P1000はNo.476およびNo.477等に撮影結果としてまとめています。どちらもポラリエ赤道儀による追尾撮影です。

これらの結果を元にオリオン大星雲M42の両カメラの撮影例を画像1に並べて示します。個人的には最適な条件にして撮影しましたがP900は星雲として浮かび上がっていません、ISO-100で15秒間の露光では写るわけがないとタイムラプスで25秒間の設定(画像サイズは小さくなりましたが)にしたものです。P1000の方はISO-100で露光時間60秒にできるのでかろうじて少し淡い部分が現れています。

このような画像になってしまうのは表1に示したように両機種とも長時間露光が許されるのはISO-100のみだからです。感度をISO-200、ISO-400以上にあげて撮りたいのですが長時間露光の選択はできません。

P900ではこれ以上の良い撮影例が無いのですがP1000の場合は焦点距離を200mm相当に絞りが小さくなる結果明るく撮れますのでそれなりの画像になっています。それでも数枚を重ね合わせた(加算処理)画像です。ISO-100、60秒間露光の撮影例が今までのベストな画像です。感度を上げたいのですが、ISO-400にすると4秒間以上は設定できず試しようがありません。

これに対し、P950は見事に感度選択、露光時間は表1(No.671に詳細記事)のとおり改善されています。このカメラは所有していませんが暗い天体の撮影例をネットで見たことがあります。かなり良い写りだったと思います。しかし撮影目的、用途から月以外の天体撮影例が少なく残念。

Pシリーズ愛用者としてISO高感度で長時間露光、ノイズリダクションの有無選択(ほぼ露光時間の2倍待たなくてはなりません)もできるようになればそれだけでもP1000を上回る仕様になると思えます。それが可能かどうかはわかりません、もし可能ならファームウェア等のアップデートに期待したい。そうであればP1000の所有者としてP1100も手に入れたくなります。

表1 COOLPIX Pシリーズの仕様比較

画像1 COOLPIX P900およびP1000によるオリオン大星雲の撮影