ここ一カ月間の大半を一つの天体、彗星を追いかけて記録に残すことは珍しいかも知れません。それだけ注目したかった天体です。
太陽を周回して最も明るくなった時点では一眼デジタル200mm以下のレンズ等で追いかけましたが、その後、遠ざかる段階ではSeestar S50のみの撮影になりました。
Seestar S50は倍率が高いので核の近くを撮影しているのですが、遠ざかるうちに尾の部分の写る範囲は広がります。シーイング、光害等で写る影響が考えられますがSeestar S50で撮っていれば同じ条件、特に画角は同じになります。尾の長さや明るさの見た目の変化でも良いのでそのSeestar S50で撮った画像を並べて比較してみることにしました。もちろん定量的データというよりは単純な写り具合の把握です。
画像1に3~4週間の彗星の姿の変化を示します。全てライブスタックされた同サイズでそのままの画像、核の部分に合わせてさらにトリミングし同画角の比較にしました。
画像1 彗星C/2023 A3 Tsuchibshan-ATLAS Seestar S50 2024/10/15~2024/11/08
ステラナビゲータ12によれば2024/10/08頃が最も明るかったようで、Seestar S50による撮影はそれよりも一週間後になりました。しかし、左側の10月15日のようにそれでもまだ明るく写っていました。それ以後、徐々に小さく尾の光の強さも減じているように見えます。しかし、右側の11月8日でも彗星の姿として捉えられています。
この彗星を撮ってみようかと思えるのはいつまでか、11月末までは10等級以下の明るさには落ちないようなのでSeestar S50は写せるはず、晴れればまだ撮ってみたい、記録として残します。