前回の彗星C/2023 A3の撮影は2024/10/15。その後、数日間曇り空が続き、2024/10/20の夕方になってやっと晴れました。薄明時間を過ぎて彗星は空の高い位置でしたが眼視でも双眼鏡でも見えず、カメラやSeestarのモニター画面で楽しみました。
Seestarは数分で導入すればくっきりと彗星の姿が見られました。カメラの方では焦点距離55mm固定撮影ですので試写しながら彗星を探し出しました。この後、30分程度自動シャッターリモコンにおまかせでした。
18:33~19:02にEOS-M6に55mm f/1.4の単焦点レンズで2秒間露光、インターバル4秒間の繰り返し自動撮影によって得られた画像をタイムラプス調にして動画1に示します。30分間の変化を9秒間にして表示しています。休日ですので少しは光害は少ないかと思いましたが、やはり明るい空になってしまいました。それでも長めの尾が見えていて彗星らしい姿を見せていました。彗星のすぐ左側の恒星はへびつかい座のマルフィク(HIP80883 光度3.82)、周りの恒星は6等級。
動画1 紫金山・アトラス Tsuchinshan-ATLAS (C/2023 A3)彗星 2024/10/20 18:33~19:02 EOS-M6+55mmf1.4
Seestarによる撮影結果を画像1に示します。左の画像が10秒間×143枚のFITS画像をSirilで彗星基準でスタックしたままの画像です。右側がSeestarでも核の下に明るい線状帯(アンチテイル)が写っていた画像をネットで目にしていましたのでまだ見えるかと思って強烈に明度等あぶりだしてみたものです。彗星の尾が左上に伸びているのに対し、核からほぼ真下に向かってかなり淡く光領域が浮かび上がっているように思えますがどうでしょう。それとこの強烈な明度調整のためでしょうか、彗星の右側が少し暗いように思いました。
画像1 紫金山・アトラス Tsuchinshan-ATLAS (C/2023 A3)彗星 2024/10/20 18:22~18:59 Seestar FITS画像によるSirilスタック画像 (左:スタック原画像、 右:明度等強く調整)