今週は半ば過ぎから夜になっても晴れ、かつ雲が少ない天気に恵まれました。かんむり座T CrBの監視観察は連日、その撮影の後に、土星や銀河等に向け楽しみました。ここではその中から2024/09/04に撮影したT CrB、アンドロメダ座大銀河M31および土星について記録として残します。

1. アンドロメダ銀河 M31

高度は30°程度でしたので低めではありましたが雲の少なめの方向でしたので向けました。もう何回も撮影してきていますがSeestarによる撮影が最も楽で画像処理も苦労せず楽しめます。

10秒露出で123枚のFITS画像をSirilで整列およびスタックし、MSフォトでやや明るく調整しました。画像1はトリミングせずそのまま載せています。全体画像が右に回転しているような画角表現になってしまいますが、赤道儀追尾ではありませんのでフィールドローテションによるものです。時間をかけている割には平日の光害のためでしょうか(ポートルで7.9)中心部を取り巻く渦状の境界がクリアではありません。しかし、M31の大銀河とはわかります。光害の少なくなる休日、空の良い状態でまたトライします。

画像1 アンドロメダ座大銀河M31 2024/09/04 20:40~ Seestar 10秒×21分間分の枚数 Sirilによるスタック

2. かんむり座変光星 T CrB

画像2にSeestarによる画像を示します。導入は変光星の指定メニューはないのですがIC4587が選択できます。それを選択してタップすれば自動で撮影までやってくれます。画像2でIC4587の位置のすぐ下にある光点がT CrB、観察にはとても便利なのです。観察結果としてはまだ爆発していません。

以前にも紹介したNHKサタデーウォッチ9の放送でとりあげられた”新星爆発”の記事https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240803/k10014535851000.htmlを再度読みました。もうすぐだよね、と自問しながら爆発を期待するのもとても楽しいものです。

IC 4587

画像2 かんむり座反復新星T CrB 2024/09/04 20:20

3. 土星

21時を過ぎると南東の空に高度約30°で土星が昇ってきます。土星の環が見えないのなら向けませんが、Seestarによる惑星向けとは決して言えない望遠鏡でも球状の本体に横線の環が見えることが解っているので、その姿を見たいだけで、つい向けてしまいます。解像度の高く写せる望遠鏡の観察の例は多数公開されていますのでそちらで楽しんでいます。左の画像は惑星メニューから、右の画像の土星と衛星は星雲星団モードで10秒間露出のスタック画像です。

画像3 土星 2024/09/04 21:22~21:32 Seestar