一週間、雨、曇り空で、彗星撮りたいのに叶いません。その空いた時間に来週の皆既日食についてネット情報、ステラナビゲータで確認しました。せっかくですので個人的用ではありますがメモしておきました。

日本時間で来週の4月9日(火曜日)の深夜・未明に北米では皆既日食が見られます。米国他では現地、4月8日の日中になります。メキシコ、米国民はもちろん楽しめますが、日本からも遠征して観測するツアー企画が多いようです。なお、国内で見られる将来の日食は国立天文台によれは2030年06月01日 金環日食 、2035年9月2日 皆既日食です。

今回の皆既日食でNASAが公表している皆既帯マップを参考欄の添付図に示します。

ステラナビゲータ12で皆既食の最大地点(メキシコ)から眺めた日食、逆に月から眺めた場合の地球上に映る月自身の影の動きをシミュレーションしてみました。赤道座標表示です。

皆既日食は上記添付図の皆既帯の中であれば時刻は異なりますが見られます、その中から最大食地点の地球上(メキシコ)から眺めた日食現象を動画1に示します。日本時間では01:30~05:00 JSTまでを10秒間で表示しています。

動画1 皆既日食2024/04/08 UT 現地では日昼 メキシコ北部(最大食)からの例(04/09 01:30~05:00 JSTで表示) StellaNavigator12による 赤道座標表示

短時間の再生ですので見づらいのですが月と太陽が完全に重なった瞬間、コロナが表現されています。この皆既食は秒単位の画像で調べると4分間ほど続きます。これは皆既食ですので、見かけ上、月の視直径が太陽の視直径よりも大きいため、月に隠されている間は皆既食が続くことによります。StellaNavigator 12によれば視直径は太陽と月、それぞれ31.9’、 33.8’です。

動画2に逆に月の座標中心位置から地球を眺めた様子を動画1と同様の時間帯で示します。小さな黒い月の影が太平洋、赤道近くから現れ、添付図のように米国を横断移動していく様子が描けています。このような小さな影は本影?と思われますが狭い範囲であることに驚きます。添付図の方では地球を固定して表現していますので影の通過点はカーブを描いています。

動画2 皆既日食時の月の中心位置から眺めた地球に映る月の影の移動 (動画1と同時刻) StellaNavigator12による 赤道座標表示

このような影は気象衛星の画像で見られます。今回は米国側ですのでひまわり画像では無理と思われますがNOAAの人工衛星画像では見られると思います。日食のたびに影について本ブログでも投稿していますが、今回も現地の皆既はネットで、月の影はNOAAサイトで楽しみたいと思います。天体物理現象の面白さを感じます、地球と月の大きさ、距離を手を広げたりしてイメージすると、影が地球に映ること自体が奇跡的な現象のように思えてしまいます。

動画1および2から皆既食時を選択したコマを画像1に示します。

画像1 皆既日食時の地球から見た太陽と月(上)、月の中心位置から見た地球に映る月の影(下) StellaNavigator12による 赤道座標表示


参考

2024/04/08 UT 皆既日食の皆既帯マップ