当日は夜も久しぶりに晴れました。うれしい。明るく細くなった金星を見たくて、また、No.1185に記したように金星による恒星HIP48298(21 Leo)の掩蔽、出現後、その恒星(約7等級)も金星と一緒に写るか撮ってみました。ここでは後者の金星と恒星を撮影した結果を示します。
掩蔽は動画1のように昼間に生じ夕方には出現するというものでした。この動画はステラナビゲータ12で作成したもので金星を14:00~20:00まで5分間隔で追尾した場合の映像です。地平座標で示しています。掩蔽の観測は本ブログ内でも”掩蔽“と検索すると過去の記録が表示されます。今回は金星の後ろに恒星が隠れる現象でしたので興味を持ちました。道具はP1000で掩蔽時は昼間なので撮影は無理としても暗くなった夕空では金星と一緒に写るものかと撮影を試みました。(追記:ネットで検索した所、掩蔽として観測されている方もいらっしゃいました)
動画1 HIP48298の金星による掩蔽のシミュレーション ステラナビゲータ12による
画像1に金星とHIP48298と思われる光る点を示します。この画像は6枚の静止画像をAutoStakkert!3で処理したものです。感度を上げて撮影していますので金星は大きく丸く、また恒星との間隔もシミュレーションとは見かけ上一致しません。(追記:焦点距離1,600mm相当なのですから別にいつもの感度にして細い金星とわかるように撮れば確実な比較ができたかも、以後反映。)撮影したままでも恒星は見えないのでさらに明るさを調整しています。
画像1 金星と恒星(HIP48298) 2023/07/11 20:00 COOLPIX P1000 ISO-800 f/8 1,600mm相当 2秒 6枚のスタック
掩蔽時の観測にはなりませんが予測では出現が18:37で撮影時刻が20:00ですので掩蔽が終了して出現83分後の状態に相当します。恒星の明るさは約7等級です。もっと明るい恒星が隠れる現象だとキレイに撮れそうな気がします。
参考のため、600mmで撮影した画像と比較して画像2に示します。左が撮ったまま、右が明るさの調整後の画像です。
画像2 金星と恒星(HIP48298) 2023/07/11 20:00~20:03 COOLPIX P1000 ISO-800 f/8 600mmまたは1,600mm相当 2秒 6枚のスタック