強風下、寒く、それでも長時間露光が苦手のP1000で写るものなのか興味が勝り西空が見える所へ。寒かったぁ。記念、記録です。

画像1は広角(35mm相当)で撮影した木星と金星。風が無ければしばらく見つめていたかもしれません、キレイな空に明るい星(惑星)。上が木星、下が金星。金星の上に海王星がくっつくようにいるのですがこのままでは見えません。海王星は8.0等級で暗い。

この日は金星と海王星が大接近する日です。ISS拡大撮影や月が画面一杯になる3,000mm相当の焦点距離でも一緒に写せる接近なのです。

金星と海王星の接近に関してネット情報の中でほんのり光房の「金星、怒濤の接近イベントを楽しもう」2023/02/13のブログ記事は内容が豊富です。今回の接近について、また今年の夏までに見ることができる金星に接近する天体の予想がまとめられています。

画像1 西空の木星(上)と金星(下) 2023/02/15 COOLPIX P1000 ISO-100 35mm相当 f/3,2 2秒 シングル画像

画像1の金星の上に位置する海王星をP1000の125倍(3,000mm相当)にして撮影しました。画像2にその結果を示します。金星と海王星、それに金星の下に恒星(HIP116638)も写っていました。恒星の明るさは9.2等級でP1000は海王星を含めて良くぞ拾ってくれました。ISO-100の場合は60秒、ISO-200だと8秒しか露光時間がとれません。強風のため、10秒程度でも金星等の画像は毛糸玉のようでグルグル光線状、ブレてしまい、このためISO-200の8秒間を風がおさまる瞬間を狙ってシャッターをきっています。金星をBENRO POLARISに載せて導入、追尾していました。

画像2 金星と海王星の大接近 2023/02/15 18:38 COOLPIX P1000 ISO-200 f/8 3,000mm相当 8秒 上:海王星 中:金星 下:恒星HIP116638

画像の金星はこのような大きさではなく8秒も露光しているからです。

金星の大きさを最もらしく表現したい場合、数百分の1秒~1/1000秒の高速シャッターにしていますが、この焦点距離の場合には金星の大きさは海王星のように光る点のように写ります、一方金星以外は海王星も恒星も写りません。ステラナビゲータ11によれば撮影時の木星、金星、海王星、恒星(HIP116638)のそれぞれの光度、視直径、輝面比は以下のとおりです。

木星  -2.1等 35.0″ 1.00
金星  -4.0等 11.6″ 0.89
海王星  8.0等  2.2″ 1.00
恒星   9.2等
(HIP116638)

参考に同じ焦点距離で1/400秒で撮影した場合の金星を元画像から円形領域トリミングしてそのまま画像2に貼り付けると画像3のようになります。金星と海王星の大きさはピクセル数幅では2倍程度の差でしか現れていないように見えますが、画像2の金星の輝く大きさではないことは確かです。( 1/125~1/500まで撮りましたが金星画像の大きさはほとんど同じでした)

同日に撮られた美しい画像が上記ほんのり光房様の記事「金星と海王星が超接近―2023/02/16記」に投稿されていました。海王星も青く見えていて大きさ等、現実感が味わえます。

画像3 画像2にシャッター速度のみ1/400秒で撮影した画像の金星の部分をコピー、ペースト(中央の金星の形が現実的な大きさに近づいたように見えます)