少し編集が遅れました。1月3日も快晴、無風状態でした。水星の三日月形状をP1000で拾えるかどうか確かめたかったのですが、既に遠方の建物の中に消えて撮れませんでした。

その代わりに金星、土星、木星、火星、月とBENRO POLARISに載せて15分程、それぞれ30秒~60秒間の4K動画、8ファイルを撮影しました。POLARISはとても便利、導入の際は手間いらずでしょうか。一天体あたり3分で撮れました。マラソンではないので早いことが良いのではないのですがそれなりに短時間で簡単に楽しめます(本当は本格的な装置でじっくりと楽しみたい)。リモコンにより正確にピントを合わせました。

四惑星と月齢10.9の中で一番印象に残ったのが金星です。(他の天体は後日続けて載せます)

その金星の映像を動画1に示します。4Kから2Kサイズにクロップ(ズームイン)しています。かなり明確に虹色に見えているのです。下から赤、緑、青が見えています。

動画1 金星 2023/01/03 17:25 COOLPIX P1000 ISO-125 f/8 10,800mm相当

金星は最大倍率3,000mm×3.6倍相当の焦点距離で撮影しましたがその際にモニターでも虹色に見えてキレイでした。金星の高度は5.6°とそんなに低くはありません。このような金星は以前にも見たことがあり調べましたら、偶然にも去年の同じ日、2022/01/03(No.992)にその光を見ていたのです。ただし、視直径が大幅に異なり、去年は62.0″もあったのに昨日は10.4″。6倍も異なります、高度は1°です。今回のは比較してしまうとP1000の最大倍率にしても米粒の印象も。

2017年から現在までに金星の動画を撮影したデータを確認したところ、私感になってしまいますが虹色に見えた場合とそうでない場合の特徴は画像1のとおりでした。元にしたデータは本ブログ中に取り上げた金星に係わる記事No.で整理した金星の色の確認リストです。表1に示します。画像1には薄い色(表1の△)の場合も二例を含めています。大気のプリズム効果だとすると金星が低空になってからだと思われますが、20°以下でも見える場合がありました。もちろん見えない場合が多く、20°以上になると一例もありませんでした。太陽との位置関係および気象条件等が影響していることが考えられます。

なお、虹色に見える例として「ほんのり光房」の“虹星の正体” 2021/10/01の記事にカペラの画像を取り上げなぜそのように見えるかの説明とあわせて紹介されています、面白いので読まれると良いと思います。。

 

画像1 金星が虹色に見える頻度(個人的な印象で判定していますので注意)

参考に動画1から30秒間の900フレームを取出し、どような画像になるかAS!3で処理しました。それを画像2に示します。金星を3倍に拡大しています。ステラナビゲータ11によれば左斜め上が少しだけ欠けています。輝面比は0.96です。

画像2 虹色になった金星 2023/01/03 17:25 COOLPIX P1000による30秒間の4K映像900コマを50%利用率でスタック処理