元旦は快晴、すばらしい天気。朝はAlcohol、昼だけ冷めてまともに、夜もAlcohol、今は元気。今年もよろしくお願い申し上げます。

太陽に黒点群がたくさん出ていたので、撮影(太陽直視は危険です)。この後、BENRO POLARISで、そのまま金星と水星にGoTo。設定は運が良かったのか何分経っても太陽も金星も中心からズレない追尾でした。太陽で2,000mm相当の画角にしてアライメント調整後、それぞれの惑星を導入、NDフィルターを外し3,000mm~10,800mm相当に拡大し撮影。

金星と水星が接近している画像はNo.1109No.1110のように夕方に撮れば良いのですが、それとは少し離れて昼間の見えない天体の導入、例えばNo.970、978、999のように楽しむことがあります。

当日も金星はモニター内で確認できましたが(青空に打ち勝つ光は美しい)、水星は全く見えません。それでもPOLARISの動きは金星の右斜め上ですぐ停止するのでの導入を信じてそのまま4K動画撮影を。ピントは金星で調整済み。

撮影後、PCモニターで確認すると水星が青空の中に薄く見えるではありませんか。PIPP処理、RegiStax5で画像処理、さらにコントラスト、明るさ、色調等を変えて浮かび上がらせました。4K動画で示せれば良いのですが容量の関係からスタック画像で示すことにしました。4K画像でも集中していないと見逃すくらいの空の青さと同化し、それでも時々白いもやっとした点が見えました。

なお、金星、水星の明るさ等はステラナビゲータ11によれば以下のとおりです。明るさ、形状、視直径の順に示します。金星は太陽のさらに奥、向こう側、水星は太陽より手前ですので見える大きさは同程度なのですが形状が異なり明るさは大きな差。

金星 : -3.9等級、ほぼ球体、10.4″

水星 :  1.3等級、三日月状、 9.0″

映像および処理画像のいずれも水星の形は判別できません。このためこれが水星だというエビデンスはPOLARISの導入精度に頼るしかありません。しかしながら水星よりも明るい天体は近くにはありません。

1. 太陽

画像1に太陽、黒点群画像を示します。10枚ほどの静止画から選択したベスト画像です。サイコロ状の目のような大きさが同じに並んでいて面白い、と。10枚のスタック画像ではボケ気味になるので採用しませんでした。

画像1 太陽黒点 2023/01/01 12:29 COOLPIX P1000 ISO-100 f/8 2,000mm相当 1/1250秒

2. 金星と水星

昼間の金星は前述したようにNo.970、978、999のように楽しんだことがあります。今回はその時に比べると視直径が数分の一と小さく最大倍率にしても大きく写りません。水星は光るボーっとした点にしか過ぎません(先日の夕方の水星を最大焦点距離で撮っておけば良かったと)。

それよりも昼間の見えない金星と水星を対象に導入の可否を楽しみたかったのです。この挑戦にBENRO POLARISは軽く、操作も容易でぴったりかも。以前No.1083のように一度確認できていましたので水星までに広げた挑戦です。

4K動画から全コマ(30秒間)を取り出し、AutoStakkert!3とRegiStax6の処理を試みましたが金星は成功しましたが水星は失敗(青空の中の淡い天体は難しそう)、それでもあきらめずRegiStax5を利用した所、成功しました。画像2に金星と水星を示します。

再度注記しますが水星である証拠はBENRO POLARISの導入精度を信用した場合に水星としか考えられないためです。金星は丸いですが、水星は何とも言えません。それでも意識すると少しは三日月状にも???。いかがでしょう?また、いつか挑戦してみたい。

画像2 左が金星、右が水星 4K動画からスタックしたままの画像と水星を少し浮き上がらせた画像の二枚のスライダー表示

上記画像を一枚に整理し画像3に示します。

画像3 金星と水星 2023/01/01 13:25 COOLPIX P1000 ISO-125 f/8 6,000mm相当