(Rev.1 データ追加 2020/08/31、 以下のとおり。Rev.0部分はそのまま)
(データ追加)
動画として太陽を中央に固定化。赤道儀で追尾していませんので高倍率撮影下の太陽は短時間でも地球自転により画面内を移動してしまいます、また、画像(フレーム)を比較暗処理しますと楕円等の形状になってしまい太陽らしくなくなってしまう場合もあります。これを避けるための処理です。但し、カラーではなくなります。
固定化する方法は特集・参考記事の「天体を画面中心に固定映像化(動画)する方法」やNo.698に記載したとおりです。
ISSの通過を再生速度を1/1倍(標準)、1/2倍、1/5倍、1/10倍の連続で表示させました。4K動画サイズを縮小しています。また、ISSが写っている24枚の画像を比較暗処理し(この画像では4K動画サイズのままにしています)、かつ比較的くっきりとした画像を選択して拡大表示してみました。撮影情報はRev.0で記述済みです。2枚の映像、画像の後に今回の感想を記します。
太陽電池パドルは太陽に自動制御で向けられますので高度が大きいほど、広がりを見せ、四角く写ります。パネルが回転する様子は以前シミュレーション画像のNo.294で触れました。
(感想)
太陽面通過撮影は初めてですが成功しました(成功を確認するまでは本当に撮れるものなのかとやや不安)。太陽の黒点を撮ることを以前から楽しんでいましたので撮影方法や条件はその延長線上にあります。ただ、夜に撮るようなISSの光を追いかける操作はなく、通常の天体写真を撮るようなイメージです。
事前の調査で撮影場所と時刻(秒単位)を確認し現地に赴き、到着後5分間ほどで三脚にカメラを載せ太陽に向けてピント、撮影条件を確認しました。一旦数分間でしょうか当日は朝から暑いので日陰に退避、水分補給。涼しさを味わう前に通過予想の2分前になりカメラ前に戻り、腕時計で09:40:15を少し過ぎた時点でリモコン録画ボタンを押しました。液晶モニターを見ていて10秒後にさっとISSの通過を見届けた時には思わず「通ったよ」と、これが録音されていました(笑)、動画の音声は消して編集しましたので消えているはずです。
簡単に撮れたように書いてしまいましたが、前日には現地到着後10分間程度でシャッターを切れる程度の支度ができることを目標として、時間をかけてイメージづくりはしました。
迷ったのは焦点距離です。今までのような2000mmや3000mmでは十秒間程度でカメラフレームから外れることを経験していましたので1800mmとしました。結果としてもう少し焦点距離を大きく取れれば視野内を外れる危険性はありますがボケ等は改善されたかと思われます。シャッター速度も1/1250秒としましたが1/1600秒に少し暗めの方が良かったかもしれません。
ところで、ISS拡大撮影は早朝、晩の撮影は光る点を追いかける楽しさがありますが、太陽のところで影が映るなんて思いついた方はすごい。それも太陽の外側ではISSは見えないわけですし。日食等の事象や月を背景にしたジェット等の思いつきなのでしょうか、調べ始めると暑くなります。
以下はRev.0に記述した内容です。
(Rev.0)
ISSが太陽面を通過する様子をCOOLPIX P1000で撮影しました。ND100000フィルターを取り付け、ISO-125 Av=8.0 Tv=1/1250秒 1800mm(35mm換算)の4K動画です。CalSKYでは太陽に09:40:28にクロスすると予想されていましたので、その約10秒前の09:40:18~09:40:32の14秒間を録画しました。
4K動画から通過する瞬間の5秒間の部分を取り出して以下に示します。4K動画を縮小しています。フレームレートは通常の30fpsです。上から下に向かって(天頂から南東の方向に下る)ISSが瞬間に通過する様子が映っています。この動画から1フレーム取り出し表紙画として載せました。太陽の上端から下端までISSが24フレーム映っていますので、約0.8秒間で通り過ぎたことになります。