昨日DWARF3で見た太陽を画像1に示します。頻繁に大きな爆発フレアを発生した話題になった黒点4294、4296および4299の活動領域は太陽の裏側へと回り、このうち識別できたのは4296のみでした。

画像1 太陽 2025/12/12 11:30JST DWARF3 + 付属太陽フィルター

黒点4294の辺りはあまりに太陽の縁になり、また白色光画像ではわかりませんがNICTの宇宙天気予報等では相変わらず大きな爆発が発生している様子を知ることができます。ここの爆発による地球方向への磁気嵐の不安はほとんど無くなりましたが、裏側に回っても活発な活動を示すのではないかと予想してしまいます。太陽表面全体として黒点の数は少なくなり、ここ数日間は東側からのはっきりした黒点は現れていません。

太陽像のみでなく、太陽の裏側の表面活動を想像するにはSOHOのLASCO C2およびC3画像によるコロナの様子が役立ちます。現時点の最新画像をC3を例にして画像2に示します。この画像では解りづらいのですが日本時間で12日の夜から13日の朝にかけて太陽の裏側と予想されるフレアが発生しコロナの吹き飛ばしの様子が見られています。これから想像するとこの兆候から近日中に太陽の東側にまた黒点が現れる可能性が高いように思われます。

画像2 SOHO LASCO C3画像

太陽活動とは別に画像2で太陽の右側と左側に明るく写っているのはそれぞれ金星と火星です。どちらも太陽の背後に位置し太陽の方向に見かけ上近づいています。金星は2026/01/06に外合、火星は01/10に合を迎えます。

参考にステラナビゲータ12でその様子を動画にしてみました、黄道座標表示で動画1に示します。太陽の外側の円はSOHO画像のコロナグラフのマスクの大きさに相当しています。

動画1 金星の外合、火星の合の前後の太陽位置との関係

日時が右上に表示されていますが一日間隔の変化で、表示がゆっくりしていませんが、途中で停止したりすると上記、外号、合号の様子が確認想像できるでしょう。金星と火星は2026/01/08に接近するのですが、ちょうどマスクに隠されます。

金星の外合時の太陽との離角は0.7°、明るい空でのこの撮影は難しい、それ以前にとても危険で完全に安全対策した上でないとやめた方が良い。

その安全を考慮したうえで過去に昼間の金星の撮影は何度か実施しています。本ブログ中で金星と検索すればその例が見つかります、外合時に近い時に撮影した例としてNo.1083が挙げられます。この時の離角は以下のとおりです。

No.1083 2022/10/29 12:30撮影 離角1.8° 外号は2022/10/21 離角1.2°

この時でも眼の危険性はゼロでしたがP1000の内筒には光が入ったり、撮影素子をこわしたりしないかと慎重に対応した記憶があります。今回の外合時離角0.7°では危険性を考慮すると持ち道具では無理。

特に外合時にこだわらずに、十分太陽から離れた時にリスクを減らし、外合前後に撮った画像と記憶に留める程度で良いと思います。