ブルーウォーカー3(以下BW3:BlueWalker3)の夕方における日本上空通過は今週のみしかチャンスが無く、次のチャンスは12月中旬になってしまいます(早朝通過はその限りではありません)。11月01日の通過が下記の条件でしたので光跡を捉えたいと撮影に臨みました。BW3の撮影は前回、一年前No.1105のとおりで明確な光跡は得られませんでした。
今回の通過はHeavens-Aboveによれば横浜上空で40°、距離は最高通過点で732km、その時の明るさは3.1等級、地上軌跡は韓国 → 日本海 → 広島 → 四国 → 太平洋でした。StellaNavi12でも同様のデータを示しており、撮影時目印とした恒星のわし座λの最接近通過は18:24:01と予想されました。ISSやスターリンクの撮影時の条件に比較するとかなり暗いのですが記録、実績作りに。
画像1にその結果を示します。撮影は18:22:00開始、18:24:19終了でした。EOS-M6 ISO3200 F1.4 1/30s/frameの2K動画撮影。アルタイルを入れて35mmにしようと思いましたが、55mmのレンズの方にしました。わし座の恒星λを写野中央やや下にして固定撮影。
画像1 ブルーウォーカー3の光跡 2023/11/01 18:23~ EOS-M6 55mm ISO-3200 F1.4 1/30秒/フレーム 2K録画から比較明処理
画像1の比較明処理は撮影開始8秒後(明るい飛行機が写っていたのでカット)から撮影終了直前1秒前(リモコンシャッターでないのでブレ)までの2分10秒間の全コマを対象にし、得られた画像から少し範囲を狭めトリミングしています。画像内には写っている空の範囲がわかるように同じレンズで撮った場合の先日の満月を貼り付けておきました。
BW3の恒星λ接近通過はコマ数で3,618で撮影開始後120.6秒ですので18:24:01。この時刻は上記StellaNavi 12の予想結果とピタリでした。画像の右端から左端の写っている時間は約31秒、後記するStarlinkでは34秒でした。
この約2分間の撮影時には、BW3の通過1分前にはStarlink 1150(StellaNavi12で確認)がほぼ似たような高度で通過しました。薄く細い線状なのがStarlink光跡です。その後にBW3が通過しましたが、そのどちらも私の眼には光が感じられませんでした。画像1で右上端から明るい光が飛び込んできました(これは見えました)、飛行機と思いましたが、点滅間隔が長いので異なると思いこのあと人工衛星等の通過かと調べましたが該当は見つかりませんでした、正体は不明?です。
参考にBW3の恒星λの通過時の様子を動画1に示しておきます。中央やや右寄りの明るい星がλでその上を通過するのがBW3です。測心距離はBW3が716km、Starlink1150が787kmでした。
動画1 ブルーウォーカー3 2023/11/01 18:23~ EOS-M6 55mm ISO-3200 F1.4 1/30秒/フレーム 2K動画から編集