ISSが通過した後、構えを右に少し回転して南東を眺めると土星の光が見えました。高度は20~30°と低いのですが動画と静止画を撮影。
今回は静止画の方で整理。途中の処理過程を含めて以下に示し実際に撮影した画像のままから見映えを整えた画像までを示します。
画像1に64枚の土星を一枚にして示します。各々の画像をPIPP前処理・センタリングし、8行×8列にするとP1000の画像サイズ内に収まりました。切り取っただけの撮ったまま画像です。この一つの土星画像は撮影時にモニターで見ていた画像の大きさとほぼ同じです。P1000を三脚に載せて追尾なし、微動雲台の調整のみで写野内をキープしました。
画像1 土星 2023/09/14 64枚撮影 COOLPIX P1000 ISO-100 f/8 3,000×4=12,000mm相当 1/15秒
一枚一枚の画像は粗く、これをAutoStakkert!3でスタックすると画像2のようになります。画像2は土星の画像を4倍に拡大しGIF画像にしています。AS!3のスタック利用率を10%(6枚)~100%(64枚)までを10%間隔にしてその画像の変化を短時間に連続して見えるようにしています。このようにした方が画像の違いがわかるでしょう。最初の10%の時はクリアですがかなり粗い画像、100%の時は画像は滑らかになりますがクリアでなくなります。何%の利用率が良いかはスタック枚数にもより好みの差も出てきます。
画像2 土星のスタック枚数の違いによる画像の変化 (利用率10%~100%の往復連続変化)
この中から利用率を50%にした時の画像を採用し、明るさ、ホワイトバランス等調整後を画像3に示します。
この枚数だけでも撮影は10分間、かつ赤道儀で追尾していませんので土星が少し右回転してしまいます。このため、ほとんどは動画で例えば30秒間撮影し900枚の画像をスタックする方法を採用しています。
画像3 土星(AS!3によるスタック画像) 2023/09/14 64枚、50%利用率