当日のISSは高度76°、最短距離429km、地上軌跡は愛知県→静岡県→関東北部→福島県と撮影条件の良い通過でしたが、大気・気流の影響か、ピントが外れたような映像・画像ばかりになってしまいました。撮らなかったことにしようと思いましたが今月の夕方周回モードの拡大撮影チャンスは今日でおしまいですので記録として。来月を待ちます。それにしても雲の領域を外れた晴れた空でもチカチカ、ユラユラにはがっかりさせられてしまいます。ピントは木星と衛星で確認。
今回は木星近くを通過しましたのでその部分を少し拡大した光跡撮影といつもの拡大撮影の両方を一台で挑戦。木星の高度が22°と低いので、固定撮影後、三脚から外してもISSは昇り続ける段階でしたので余裕がありました。
1. ISS木星接近通過
接近通過と言うよりは近くを通過、焦点距離は533mm。その映像を動画1に示します。元は4K動画ですがサイズを縮小しています。少し暗いですが右が木星、中央やや左下から昇ってくるのがISSです。ISSはチカチカしています。
動画1 ISS木星近くを通過 2022/01/19 17:42:02~17:42:13(録画開始時刻とコマ数から) ISO-800 f/5 533mm 1/500s/frame
この動画(元の4K動画)からISSの写っている該当フレームを取出し、PIPP処理、SiriusComp64で比較明処理をしました。そのまま比較明処理すると木星が線状になってしまいますので、PIPP処理で木星を固定した画像(赤道儀追尾みたいに)にして、1秒間当たり10フレーム相当を取出し処理しました。画像1に示します。ISSの間隔は0.1秒間に相当します。感度の鈍さではなく大気条件の影響がふらついたりしてそのまま現れているように思えます。
画像1 ISS木星接近通過 2022/01/19 17:42 COOLPIX P1000 4K動画からPIPP前処理、SiriusComp64で比較明処理
2. ISS拡大撮影
木星近くを通過後、3,000mm相当で撮影。今回は照準器をP1000用純正品に換えています。3,000mmの写野で追尾、約70%を外さず捉えられていました。しかし、得られた映像は全てISSとは識別しにくい画像ばかりになってしまいました。ピントは木星で合わせていましたので、やはり、大気条件の影響としか考えられません。適当なフレームを取出してAutoStakkert!3でスタックした画像を画像2に示します。ISSはほぼ最高高度を過ぎたあたりで、順番に左側から並べました、進行方向は右側です。先頭には実験棟でしょうか、でも何が写っているか良くわかりませんね。
画像2 ISS拡大撮影 2022/01/19 17:44 COOLPIX P1000 4K動画から