今月最後のISS夕方周回撮影チャンス、日没直後、天頂通過です(84度)。天候は朝から曇りであきらめていたのですが、ISSは味方してくれました、登場30分前に青空。

太陽が沈んだばかりで空は明るいのですけれど、南西の空高度45°程度だったでしょうか、青空に天頂を昇る光る点を認めました。18:10直前です。以後、天頂通過後、北東の空へと。COOLPIX P1000一台、拡大撮影のみです。ISO-800 f/8.0 3,000mm相当 1/800s/frame 4Kマニュアル動画撮影です。撮影方法はNo.674に記述しています。18:09:39~18:12:47の約3分の追跡。

まず、その4K動画からリサイズして動画1に示します。PIPP処理でフレーム画像取り出した後、少しシャープに処理しています。PIPPによる再動画作りの方法はNo.756特集、参考記事に載せています。南西から昇りつつあるISSに向かい撮影開始、天頂付近で構えを左に変え、以後そのまま反対側の北東へ追跡しました。動画で先端の白い部分がクルー1ドラゴンで、これを先頭にして天頂、上方向に進んでいます。天頂付近で途中左廻りに回転しながら180°反対向きになり、以後、下が北東方向への進行方向になります。天頂付近の約2分間分のフレームを25秒間(5倍速)で表示しました。COOLPIX P1000で手軽に撮れるかなり良い映りの例になりました。

動画1 ISS拡大撮影 2021/03/20 18:09:56~18:11:52 COOLPIX P1000 4K動画からPIPPによる処理 約2分間の映像を25秒間に約5倍速表示

4K動画のPIPP処理時には全てのISSが写っているフレーム(コマ)のみを出力することができます。そのフレームから良さそうな画像を選んで整理したのが写真1です。全て単一フレーム(画像)です。

写真1 ISS天頂通過 拡大撮影(横浜) 2021/03/20 18:10~18:11頃 COOLPIX P1000

上段の写真が天頂通過前、下段が天頂通過後です。

以上の動画、画像はCOOLPIX P1000単体カメラによるものですが、いつものとおり、坂井美晃さんの望遠鏡による下記写真と比較してみました。https://engawa.kakaku.com/userbbs/2193/picture/detail/ThreadID=2193-203/ImageID=2193-276/

今回は上記リンク先にあるベストショットと記載のある画像との比較。それを写真2に示します。当然のことですが解像度が全く異なりますが、COOLPIX P1000の性能を考慮すれば良く映っていると思いました。

望遠鏡の写真ではラジエーターの折り目の影、太陽電池パドル間の隙間、どのように写っているか対比して確かめることができます。きぼうは左の望遠鏡の写真でクルー1ドラゴンの直ぐ右の短い十字状の上の部分です、船外実験プラットフォームも写っているように思えます。

細かいことですが、その淡い船外実験プラットフォームの上に小さな白く点に見えているのは何だろうと思いました。NASAページによるソユーズの移動作業は既に過ぎているようですし、トラス側についているマニピュレーターだろうか、いやこだわり過ぎかも。眺めれば眺めるほど面白く調べもの(個人にとっては知ることの楽しさ)に発展します。

写真2 望遠鏡による撮影との比較