(Rev.1 文章のみ書き換え 2020/09/17)

No.747では2020/09/06に月と火星の掩蔽(火星食と記述していましたが正確に)があり、ひまわり8号に地球を含め3天体が同時に写ることを期待したのですが、結果として実現しなかったことを報告し、今後、このような機会に恵まれるのか興味を持ちました。なお、同日の火星掩蔽はひまわり8号の向いている方向と同じ南米側の空で通常の望遠鏡、カメラ等により多くが観測、撮影されています。

この掩蔽に関連してひまわり8号に地球の背後に月と火星の3天体が写る可能性について「ほんのり光房」に記事が載せられました。そこに記述されている内容は興味を持たせるもので、特に惑星の掩蔽について軌道計算が実施され、ひまわり8号に写る可能性の有無(巡り合わせ)が論じられていました。結果として09/06の地球、月、火星がひまわり8号に写る一つの珍しいチャンスであったと説明されています。

上記軌道計算の結果が掩蔽リストとして載せられていますが、現在から来年までの間のチャンスを抜粋すると以下のとおりです。但し、地球上のどこからでも見られる掩蔽を対象とするが、ひまわり8号の撮像範囲内や太陽から比較的離れていること等のひまわり8号に写り得る4条件に限定されてリストアップされています(詳細は上記記事に説明されています)。下記は年月日と掩蔽惑星のみを転記したものです。

2020年09月06日13:45 火星
2020年10月03日13:00 火星
2020年12月13日06:07 金星
2020年12月14日19:52 水星
2021年04月17日21:10 火星
2021年05月13日07:31 金星
2021年11月04日04:37 水星
2021年11月08日14:29 金星
2021年12月03日09:52 火星
2021年12月04日21:43 水星

ここでは、特に2020/10/03に再度火星掩蔽があり、その前後にひまわり8号に3天体の撮影チャンスとなり得るのかステラナビゲータ11を利用して調べることにしました(2021/11/04水星掩蔽の例もひまわり8号の写野内に該当するのですが月齢28.1ですので月が見えないと思われます。それ以外の掩蔽ケースはその前後の接近を含めひまわり8号の写野を通過することに該当しませんでしたので、2020/10/03のみが気になりました。これ以外の天体接近は考えられますが対象にしません)。また、通常の天体観測で見られた2020/09/06の月と火星の掩蔽時の写真がhttps://spaceweathergallery.com/に追加投稿されているようですのでリストアップしておくことにしました(全て海外)。

1.ひまわり8号による2020/10/03に月、火星及び地球の3天体が写る可能性の確認

2020/10/03について予想される結果は以下の画像のとおりです。09/06と同様にタイミングがずれていて予想では10分間隔のひまわり8号の画像には写らないと予想されました(作図からの予想にすぎませんので現実は当日まで確認する必要があります)。なお、ひまわり8号関係の画像は全て「情報通信研究機構(NICT)」ひまわり8号による画像によります。

上図の画像について説明します。2020/09/06の結果についてはNo.747と重複しますが、地球に隠れる前は月が写らず火星のみでした、月が撮影範囲外になったためと考えられます。また地球の背後から再登場する時には火星は地球の陰にあり月しか写りませんでした。

ひまわり8号ではギザギザ白枠の範囲外は写りません。また、当然のことながら地球の背後に天体が隠れた場合も写りません。なお、このギザギザ白枠はひまわり8号の太陽が地球の背後になる際のハレーション画像(ギザギザ領域が写る)から描いたものです。常時同じ枠になるのかは確認していません。

2020/10/03の月と火星は地球の背後を横断するのですが、図のとおり撮影範囲外と予想されます(わずかな予想のズレも考えられますので、もし写るとしたら2020/10/03 12:00に火星のみ、13:00の月の一部でしょうか、可能性はあるので確認が必要です)。当日は月齢15.7です。掩蔽はその後で生じますが、日本では見られません。

上記リストの範囲限定になりますがひまわり8号写野ではなくて国内で空を見上げた場合も、ほとんどが月と惑星の接近はしますが、日中に発生するケースが多いため、見られるケースはありませんでした(これも近くになった日には確認した方が良いでしょう。またリスト以外の天体接近については対象外です)。

2. 2020/09/06の月と火星の画像

ほんのり光房」では月と火星の掩蔽時写真の引用先が紹介されていました。その後、他の撮影者の方の写真も投稿されたようです(もちろん日本以外になります)。写真の引用利用はできませんがその引用元をリスト最新として載せておきます。個人的にはとても面白い。

https://www.spaceweather.com/archive.php?view=1&day=06&month=09&year=2020

https://spaceweathergallery.com/indiv_upload.php?upload_id=167917

https://spaceweathergallery.com/indiv_upload.php?upload_id=167905

https://spaceweathergallery.com/indiv_upload.php?upload_id=167891

https://spaceweathergallery.com/indiv_upload.php?upload_id=167890

https://spaceweathergallery.com/indiv_upload.php?upload_id=167877

https://spaceweathergallery.com/indiv_upload.php?upload_id=167923

No.747にも記述しましたが、今回、ほんのり光房の久保庭様と初めての接触もあり、惑星掩蔽等ご教示していただき楽しむことができました、お礼申し上げます。

ひまわり8号の画像は気象、自然現象の理解等に役立てられていることは承知していますが、月、惑星まで写る場合があることを知ると、ひまわり8号、月、惑星の軌道、星空の変化等の興味が広がります。