最新バージョンVer.1.3.4(2022/11/29公開)で今までの性能に変化がない事を確認しました(参考確認です)。このテストは、その最新アプリに更新した後、電源が入らない状態に陥り、メールでBENROチームに問合せ解決したものです。問題の理由は明らかにされていませんが対応状況からソフトまたはファームウェア上の問題と思われ、さらに新しいファームウェアの提供によりSDカードを利用した暫定的な処置を行いました(電源ボタンを押し続けること数分間?)。ファームウェアはVer.6.0.0.29が6.0.0.31になり、以後、電源のON、OFFおよび全体の動きは元に戻りました。現時点KickstarterBENROページから更新情報が公表されています。

上記ファームウェアのトラブルもあり全体の性能について少し心配になりましたのでテストで確かめておこうと思いました。昨日は晴れて雲の流れる中ではありましたがその追尾性能を月の撮影で確認しました。部屋からの撮影でしたので視角は狭く月を直接アライメントで導入しそのまま撮影しています(通常は見える天体でアライメントしてから撮影対象天体を導入していますが、経験から長時間露光でない限り最初から撮影目標天体をアライメントしてそのまま直接撮影している場合もあります)。更新情報にある月の追尾速度の確認にはなりませんが、従来と同様の追尾性能であることは確認しました。以下にその撮影結果を示します。本撮影時のアプリ、ファームウェアは以下のとおりです。

iOS アプリ Ver.1.3.4、
ボディFirmware Ver.6.0.0.31
Astro Kit Firmware Ver.1.0.2.11

2022/12/04 17:10 COOLPIX P1000 4K ISO-125 f/8 2,000mm相当、1/125s/Frameで3分間撮影。その動画を容量の関係からリサイズし10倍速にして動画1に示します。また、動画の1フレーム目(撮影開始)と5,400番目のフレーム(撮影終了)を取出し比較した結果を画像1に示します。少し月が左にわずかにシフトしています。

上述したようにBENROの説明では最初に天体をアライメント後、月をGoTo機能で導入すれば正確に追尾するとのことですが、そのようにしていませんので更新後の証明にはなっていません。左へのシフトがその影響だった可能性があります。この後、Trackingを停止して様子を確認しましたが動画2のように2分後には画面から消えました。焦点距離2,000mmですのでこの程度のずれは今までと同じように問題ないと思われます。

これらの結果から追尾性能は今まで経験してきたとおり変化はない事を確認しました。

(ひとり言:先ほどPOLARISがピッピッピッと鳴りましたので、何事かと思いましたら、電源ゼロ、充電しなさいと。もう何回かやっています、その度に、カメラと同じように自動的にオフにしてよ、と思ってしまいます。充電池は数時間の連続使用は問題ない事は承知していますし、モバイルバッテリー 大容量 30000mAhもありますのでいざという時は問題ありません。確かに一晩中撮影していることを想定するとそんな機能はいらないのかも知れませんし、天体関係の器材はあまりそのような機能はないようにも思います。しかし、私のような数時間も使用しないのだし、忘れる方が…..と言われてしまうと充電を余儀なくされてしまいます、何か良い方法が無いかと。BENROには提案していますけど)

動画1 月齢10.4によるBENRO POLARISの追尾確認 iOS Ver.1.3.4 180秒間連続撮影を10倍速(18秒間)に変換表示

画像1 動画180秒間の最初と最後のコマを取出してずれを確認

動画2 追尾停止状態(固定)で撮影した場合 月齢10.4 2分間(121秒)4K撮影をリサイズ、10倍速表示