NASAによればARTEMIS Ⅰがいよいよ実行され、ロケット、宇宙船が打ち上げられます。有人飛行の前段階の試験で無人ですが私は画像1のとおりNASA公認の搭乗券を持っています?。予約は確か今年初めだったでしょうか、搭乗は名前だけでフラッシュメモリーと共に月まで行き、地球に戻ってくる計画のはずです。

その後ARTEMIS計画では有人飛行2024年、有人月面着陸が2025年と予定されています。さらにその後は火星への道と続くとされています。

画像1 NASA申込ページから

これに合わせてNASAから着陸地点として南極近くに13地点を候補として選定したとのニュースがありました。以前から水の存在が明らかにされこのため南極近辺に着陸とは言われていました。NASAのページにはそれらの関連記事がいくつか見られました。例えば以下の(1)の記事、拡大画像や動画で着陸の候補位置が紹介されています。また、(2)の動画も面白いです、特に、南極付近のクレーターの位置を知ってから見ると想像も豊かになります。

(1) https://www.nasa.gov/press-release/nasa-identifies-candidate-regions-for-landing-next-americans-on-moon

(2) NASAムーンローバー南極点着陸場の見学 – YouTube

月面南極の着陸候補地点を確認した上で、拡大画像ではなくて南極点近くのクレーターを地上から見たいものだと思いました。クレーターが確認できれば南極のあの辺りに着陸するのかと理解も進み、連想しやすくなります。詳しい着陸地点の景色は将来の楽しみです。

上記NASAニュースの動画でも表示されていますが月周回探査機「ルナー・リコナサンス・オービター(LRO)」のデータベースを利用した3D表示ページが公開、利用が可能でしたので自身でも月面を表示しながら南極地点と周りのクレーター名等を確認しました。

以下は月面の経度、緯度のゼロ地点(薄いピンクの丸印)を真正面にして、緯度のみを南極側に回転させて南極が中心に表示されるまでを動画にしました。

動画1 月面のセンターから南極まで回転させた場合 Ref; Lunar QuickMap(https://quickmap.lroc.asu.edu), a collaboration between NASA, Arizona State University & Applied Coherent Technology Corp.から作画

南極が真正面に向いた画像を画像1および画像2に示します。なお、NASAのニュース上記(1)の記事中の着陸地点の候補の印が180°回転した表示の画像になっていますので注意が必要です。

画像1 月面南極表示 ピンク印は南極点、周りのブルーの印が着陸候補地点 Ref; Lunar QuickMap(https://quickmap.lroc.asu.edu)から作画

画像2 ARTEMIS計画の月面南極着陸地点の拡大 上記画像1の南極部拡大 クレーター名を付記 Ref; Lunar QuickMap (https://quickmap.lroc.asu.edu)

さて、ここからが重要。もし、センタームーン(真正面に月面が向く)でしたら南極は見えないのでしょう、しかし、月は秤動で南極側が手前上向き(北向き)に回転すれば見える可能性があります。もし着陸候補点の近くのクレーターが見えるだけでも、探査している気分になれます?。緯度秤動が最大値に近い-6°~-7°の時期をステラナビゲータ11で検索すると2022年は1月~7月に現れていました。

本ブログ中では”南極”として検索してもNo.1010およびNo.1032しかありませんでした。いずれも測心緯度秤動で6°以上北側に振れている時で南極側が見えるタイミングです。No.1032は2022/05/10に撮影した画像。この記事の中の画像で南極付近のクレーターが見えているかどうかを改めてステラナビゲーター11と対比し、クレーター名を付記しました。アムンゼンはほぼ南極緯度に近いクレーターです。かなり南極に近いクレーターがかろうじて見えているのです。

画像3 緯度秤動が大きい(-6.4°)時の南側画像の例 月齢9.6 2022/05/10 19:29 COOLPIX P1000 ISO-100 f/8 4,800mm相当 1/50s → No.1032掲載画像から

自身の南極関連画像は上記しかありませんが、ここで「ほんのり光房」様のページにその関連記事に記憶がありましたので、今年分だけですが、望遠鏡による解像度の高い画像で確認することにしました。関連する記事は以下のとおりでした(他にもあるかもしれません)。これらの記事では南極近くのクレーター、アムンゼン、スコット、ハワース、シューメーカー、シャクルトンと見えていることがわかります。地球からも望遠鏡で秤動の大きい場合、月面南極着陸の候補地点の近くが見えることが理解できます。

今後の秤動や月齢を考慮して南極側が見える日時をステラナビゲーター11で確認しましたが、今年末か来年にならないとチャンスがありません(ミスが無ければ)。人類月への再着陸まではもう少し先です、その間に南極に近いクレーターが記憶に残るようにチャンスがあれば楽しみたいと思います。

https://kuusou.asablo.jp/blog/2022/02/17/ ”欠けた満月を観る” 2022/02/17

https://kuusou.asablo.jp/blog/2022/03/16/ ”だんだん丸くなってきたよ” 2022/03/16

https://kuusou.asablo.jp/blog/2022/03/17/ ”満月二日前の月” 2022/03/17

http://kuusou.asablo.jp/blog/2019/05/17/9073434 ”月面南極のアムンゼン・クレーターを確認” 2019/05/17