昨日2022/01/13の午前中に金星と太陽黒点を部屋の中から撮影。三脚に載せ、金星は慣れもあり安全を図りながら数分内に導入、即撮影が開始できました。空の状態だけは相変わらず晴れているのに金星も太陽面もユラユラ、ギラギラして条件は良くありませんでした。以下にその結果を。

1. 金星とたまたま写った何か(ジェット機ともう一つ?)

良く天体を撮影していると偶然に飛行機などが一緒に写ることがあります。その動画を最初に示します。動画1は焦点距離3,000mm相当で金星を撮影している途中にジェット機が通過した場面。いままで狙って天体と飛行機通過が撮れたことはありません。撮れなくても良いのに撮れてしまう例です。

焦点距離3,000mmで撮影すると太陽や、満月は写野からはみ出る大きさに写ります(下記動画1の画面で横幅は収まりますが縦には収まらずはみ出します)。太陽や満月を通過する飛行機なら面白いのですが、小さい金星、でも見事にジェットが通過、金星と一緒に写った例として載せておきます。なお、金星の導入は危険なのですが、慣れもあって、数分以内に太陽を隠し、非科学的ですが見当をつける方法でも見つかります。ND5フィルターを利用して写野から太陽を外したり、壁際等、遮光物を利用して太陽を隠すなど安全に。

動画1 金星と通過するジェット 2022/01/13 11:36:41 COOLPIX P1000 ISO-125 4K動画 f/8 3,000mm 1/1250s/Frame

次に上記の前に金星をさらに拡大して撮った映像にも不可思議な光る物体が写りました。これも偶然ですが、モニターを見ていて気が付つきました。これを動画2に示します。焦点距離は最大の3,000×3.6倍=10,800mmで、解像度は無理ですが液晶画面内に金星、木星、土星とわかる大きさには写ります。そんな中に突然と飛行機ならまだしも、光る物体が映ると、???、となります。決してISSの金星通過を狙ったわけではありません、私にとっては何物か説明できません。4秒間の30fps(標準再生)の瞬間映像ですがギラギラしている金星の真ん中をよぎっています。人工天体なら面白いのにと。これだけ拡大して撮影し赤道儀で追跡しているわけでもありませんので金星も右側に移動しています。

動画2 金星と通過する光る??? 2022/01/13 11:28:27 COOLPIX P1000 ISO-125 4K動画 f/8 3,000×3.6倍=10,800mm 1/2000s/Frame

しかし、この動画からフレームを取り出し、比較明処理すると画像1のようになります。真ん中に金星。この画像を良く見ると、光る物体は金星を通過していますが光跡に変化が見られます。少し上に凸のカーブを描いているように見えます。レンズの影響とは考えられませんし、人工天体とも思われません。それでは物体が実際にそのように写ったとしたら何かと思いめぐらすと、もしかしたら鳥、トリではないかと。金星の視直径と物体の距離、大きさを仮定すれば推定はできるのでしょうがこれ以上の追跡は止めます。

画像1 動画2の光る物体が写っているフレームのみを取出し比較明処理した画像

それでは、いつもの普段楽しんでいる金星と太陽の話に戻し昨日の画像を以下に示します。

2. 内合四日後の金星

4K動画からPIPP、AutoStakkert!3で処理した金星を画像2に示します。カラー処理表示がなぜか成功せずグレイ(白黒)画像にしました。相変わらず大気の影響でユラユラ、ギラギラしているためか細さが拾い出せません。

画像2 金星 2022/01/13 11:24 COOLPIX P1000 4K動画 ISO-125 f/8 10,800mm相当 1/1600s/Frame 61秒録画からAutoStakkert!3で25%利用率の画像

ところで、SOHOのLASCO C3画像に今回の金星が写っていますが、比較明処理し経時変化を画像3に示します。右の画像が今年1月の金星内合で、左に参考として太陽面通過した2012年の画像を合わせて示しました。

画像3 太陽観測衛星SOHO LASCO C3画像から 太陽と共に写った金星

本ブログ内でも金星と検索すると該当ページが表示されます。今まで金星内合の実写は太陽面通過と宵の明星しか撮っていないことに気が付きました、なぜたろうと自問自答。金星は早朝か夕方しか見えないものだと思い込んでいたためで、これを払拭させたのが去年の金星食の撮影です。昼間でも撮れることを知ると画像3のように太陽と金星の離角が少し大きいと金星内合も撮れるはずと挑戦したのが良かった。太陽との離角が小さいと危険だと思っていましたので撮らなかったと思います。今後、ステラナビゲータ等で確認して撮影の可否を判断したいと思います。

3. 太陽 黒点群

昨日の太陽黒点群を画像4に示します。まだ番号付の無い黒点も見られますが、太陽望遠鏡の画像では相変わらず活発な動きを見せているようです。

画像4 太陽 2022/01/13 11:43 COOLPIX P1000 ISO-100 f/8 359mm(2,000mm相当) 1/1250s ND5フィルター