ブルームーンと関係のない話ですがNo.780の動画およびスタック画像を見ていてボーっと生きてきたのか、今になって少し気になりました。

それは月の海の部分です。満月の動画を見ていて海領域内の場所によって色や濃さが違って見えます。これはスタック画像も同じで、少し濃く暗い個所やごく薄く茶色がかった個所が混ざって見えます。

これをもう少し強調しようとコントラストと明るさを調整すると図1のような画像になりました。海の灰色の濃さや薄い茶系色(ベージュ)のように見えている場所が強調されたように思います。色付けしたわけではありませんので画像編集の結果からこのようになったのか、それともこのように見えることが自然なのかわかりません。

図1 満月の表面の色あいを強調した画像

図1の画像では、高地の白く輝く領域は除き、雨の海や晴れの海の上の部分にベージュ色、静かの海や月面中央の灰色の濃い領域(モニターでは濃い群青色にも見えます)および灰色の薄い領域の三種類が見えます。これをさらに画像レタッチソフトPaintShopPro 2021でアーティスティック効果輪郭処理(と書いてあります)を実行すると(特に意味を持たせる処理ではありません)図2のようになりました。海の部分の色分布の境界を強調、浮き出させたかったためです。図1と図2を重ねてGIF化し、これを図3に示します。写真と色具合の関係が見やすくなっていると思います。これではベージュ、薄緑、灰色、濃い灰色の四種類が見えます。

図2 満月の色領域輪郭表示(図1の明度をさらに上げて海の部分が強調されるように処理)

図3 写真の月表面色と色輪郭表示(図1と図2の比較)

個人的に写真を見ても意識していなかったため単純に明るい部分と暗い部分の二種類の世界にしか捉えていませんでしたので、画像編集で強調しすぎたと思ってしまいました。しかし、他の満月の写真と比べると発色は別にして海の領域に色の濃さの分布があることには間違いありません。

太陽反射率の違いが原因とすぐ思いつきましたが、その理由として、以下に示すリンク先からある程度理解が進みます。地質の種類(成分の差:鉄、チタン、シリコン、マグネシウムの濃度等)の違いがあげられるようです。

もう少し直接月面の色と理由が対比されている情報は調べておきたいと思います。

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白く明るく輝く高地の領域と暗い海の色の違いは月の成り立ちから地質の差によるもので海の部分は玄武岩が主と説明されています。

「月の地質」で検索すると多数の参考情報が得られます。「月の地質 – Wikipedia」に目を通すと画像の他、月の高地、低地(海)の各種元素の相対存在比、色等の説明が載っています。

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三日月、満月、月のクレーター、月面X等の撮影は面白いものです。この中で今回、満月の映像、写真を見て月の成り立ち、地形、地質について気に留めるとは思いもしませんでした。あらためて、満月の写真を見る(眺める)と面白さが増します。