No.768の火星画像の追加です。

既に今年の地球と火星間の最短(最接近)距離になった日は過ぎ、衝(地球から見て火星が太陽と反対の位置)も一週間ほど前でした。それでもまだ火星は明るくオレンジ色に見えていました。

双眼鏡でも光る点に過ぎませんがしばらく眺めていました。撮影ばかりですと写野への導入、ピント合わせに集中しすぎて(それが楽しいのですけれど)、このような明るくきれいな色の惑星なのにチラッと見るだけではもったいない、時折、目視や双眼鏡で、現実の視野、低倍率でじっくりと眺めるのも良いものです。

撮影した4K動画(1分間以上)をPIPP前処理してAutoStakkert!3でスタック処理(フレーム10%利用率)しました。処理後の画像を以下に示します。どの写真でも火星前面の模様が大シルチスとわかります。望遠鏡による画像とは比べものになりませんが赤い光る点が火星らしい像になれば楽しくなります。

4K動画の撮影条件はISO-125, f/8, 539×3.6mmで、1フレームあたりのシャッター速度はパラメータとしました。20:10台の10分間で7条件(1ファイル1分間程度の記録)の撮影を実行。まだ早い時刻ですが、火星は空の高い位置になりつつ、その分大気の揺らぎも少しは良くなっていたと思います。

上記写真をRegiStax6でWavelet処理、PaintShopPro2021で調整、さらにTopaz DeNoise AIで処理しました。その写真を以下に示します。少しは模様が見やすくなったように思います。南極の白いスポットも捉えられています。

この中の一枚、シャッタースピード1/200sの画像を拡大しステラリウムのシミュレーション画像と比較しました(RegiStax5、Topaz DeNoise AIによります)。

シミュレーターによる画像よりも望遠鏡による詳細な写真と比較する場合、この時期ですので火星写真がたくさん公表されています。当日同じような時刻で撮影された望遠鏡の写真はAstroArtsの写真ギャラリーから見られます。例としてほぼ同日、同時刻の火星写真を以下に。100~320mm口径の望遠鏡の写真です。他にも日時に関係なくたくさん撮られています。

https://www.astroarts.co.jp/photo-gallery/photo/65658

https://www.astroarts.co.jp/photo-gallery/photo/65639

https://www.astroarts.co.jp/photo-gallery/photo/65628

https://www.astroarts.co.jp/photo-gallery/photo/65626

https://www.astroarts.co.jp/photo-gallery/photo/65616

https://www.astroarts.co.jp/photo-gallery/photo/65605