1. はじめに

朝日新聞・東大木曽観測所の流星群のライブで流星観測を気軽に楽しめます。ここでは既に過去の情報で遅まきながらですが、三大流星群のひとつ、2019ペルセウス座流星群について録画配信されていましたので観測データを整理しました。
結果として2019/8/13 2:00~3:00頃(推定)の1時間の間に合計97個の流星が見られました。明るい大きな流星も見られ、同時に3個の出現にも遭遇しました。

2. 映像とカメラ情報

朝日新聞社と東京大学の天文台によるコラボ、ライブ時の映像は下記のとおりです。
https://www.youtube.com/watch?v=zbZQB7OWUHk
カメラ仕様は以下のとおりです(ふたご座流星群ライブ注記と同じ?)。
・場所 東京大大学院理学系研究科附属天文学教育研究センター木曽観測所
・空  北東の空。
・画角は左右70度、上下50度。16mmF1.4、ISO100-204800。

3. 観測結果

表1に観測データをまとめました。流星が見られた映像の再生経過時間を示し、映像の再生時間スケールと対比させれば短時間にアプローチ、見られます。再生経過時間は後述のとおり5:00:00時点で時刻は2019/12/13の午前2:00と推定しました。正確な時刻にすれば記録として残せます。

図1に表1の特徴欄に注記した「大」、「大大」(個人的な印象です)の13個の流れ星について静止画として取り出しました。97個は無理です。写真の処理方法はNo.642の説明と同様です。

図1 ペルセウス座流星群2019/08/13 2:00~3:00頃 97個の内、明るい流星を選択表示

飛行機の軌跡を消して処理しなおすと図2のようになります。

図2 ペルセウス座流星群2019/08/13 2:00~3:00頃 97個の内、明るい流星を選択表示
飛行機と思われる光跡は削除して比較明処理した写真

ここで見られる流星はペルセウス座流星群の放射点とほとんどが一致していることから群流星と考えられます。左上の長い流星光跡はNo.40、中央と右下の火球ができつつある流星はNo.84とNo.92です。映像で確認すると見映えがします。

時刻はステラナビゲータを使用して推定しています。空の明るさが消え、雲も無くなった再生経過時間5:00:00時点の映像と比較します。映し出すとおうし座のすばる(プレアデス星団)、アルデバラン、それにぎょしゃ座のカペラが目に入ります。ペルセウス座はそのカペラの上、すばるの左に見えています。北極星は左上端にあるのですが、映像の方ではぎりぎりカメラの画角外になって写っていません。
一方、ステラナビゲータで2019/08/13 午前02:00と午前03:00の画像をそれぞれ図3と図4に示します。図3にはペルセウス座流星群の放射点も表示されています。
これらの図と上記5:00:00時点の映像と比較し、さらに夜明けの日の出が再生時間で8:00:00、実際の時刻は午前5:00頃ですので、観測を始めた時刻は午前2:00と推定されます。もちろん、30分程度の誤差が考えられます。

図3 ステラナビゲータによる星空 2019/08/13 2:00(JST)

図4 ステラナビゲータによる星空 2019/08/13 3:00(JST)

その他、3秒間に3個の流星が見られた写真を図5に示します。左側光跡は飛行機と思われます。同時に地球に飛び込んでくる個数って今までに何個が記録されているのでしょう、10個も飛び込んでくれば壮観です。興味がわきます。

図5 3秒間に3個の流れ星が見えた写真

3. まとめ(感想)
朝日新聞社への私的な問い合わせに対していただいた回答をきっかけに今年の三大流星群のうち、ペルセウス座、ふたご座の流星群について記述してきました。一部の観測時間に過ぎませんが、ここで示してきた方法を基本として2020年のライブも楽しみたいと思います。